シャープから、プラズマクラスター空気清浄機のモデルが登場します。個室や玄関まわりなど、狭い場所に置ける空気清浄機です。リビングへの設置は進んでいる空気清浄機ですが、寝室や子ども部屋といったリビングより狭い場所に置くことも想定しています。

新モデルは、コンパクトデザインを採用したプラズマクラスター空気清浄機「FU-NC01」と、薄型スリム設計のプラズマクラスター加湿空気清浄機「KI-NS50」の2つ。発売日と推定市場価格(税別)は、FU-NC01が2021年1月15日で22,000円前後、KI-NS50が2020年12月3日で55,000円前後です。

  • プラズマクラスター空気清浄機「FU-NC01」(左)と、薄型スリム設計のプラズマクラスター加湿空気清浄機「KI-NS50」(右)

シャープの調査によると、空気清浄機はリビングへの設置は進んでいるものの、それ以外の部屋では「サイズが大きいから置き場所がない」といった理由で置いていない家庭が多いとのこと。そこで、今まで置けなかった場所でも活躍する空気清浄機を開発したというわけです。

  • 空気清浄機、リビング以外ではまだまだ普及していません

ナイトライトにもなる、円柱形状の空気清浄機

まずはコンパクトタイプのFU-NC01から見ていきましょう。小型の円柱形状を採用し、「360°下吸込み」を実現しました。

  • コンパクトなプラズマクラスター空気清浄機「FU-NC01」

小型でも風量を確保しやすいターボファンのほか、集じんと脱臭を1つにまとめた「集じん・脱臭一体型フィルター」を採用。さらに、プラズマクラスターイオンを吹き出す「全周吹き出し構造」にするなど、これまでの空気清浄機から構造を抜本的に見直しました。

  • 本体下から部屋の空気を吸い込みます

  • 集じん・脱臭一体型フィルターでコンパクト化を実現

  • マイナビニュース・デジタルの林編集長が持ったところ。こんなにコンパクト

これなら寝室、子ども部屋、ペットゲージ前、玄関付近など狭い場所で使えそうです。本体上部にはナイトライトを備え、素敵な雰囲気。

本体天面には、ナイトライトのオンオフスイッチと、空気清浄機能のオンオフスイッチがあります。空気清浄機のオンオフスイッチは風量(3段階)の切り替えも兼ねていますが、ボタンが2つだけというシンプルな操作なので使う人を選びません。

空気清浄の目安は6畳を30分、適用床面積は~23畳。保体サイズは直径190×高さ330mm、重さは約2.0kgです。なお、プラズマクラスターの単独運転はできません。

  • ナイトライトとしても使えます

パワフルな加湿と低騒音を両立

もう1つのKI-NS50は、加湿機能を持ったプラズマクラスター加湿空気清浄機。奥行きが230mmと薄型にしたことと、「二層構造加湿フィルター」が特徴です。

  • KI-NS50。操作パネルは落ち着いたデザイン

  • 「二層構造加湿フィルター」で効率的に加湿

加湿は気化方式で、水分を含んだフィルターに風を通して、湿気のある風を部屋に届けます。二層構造加湿フィルターは名前の通り、湿ったフィルターを2つ並べて、フィルターを通過する風により多くの水分を与えます。

加湿の効率がアップしたことで、従来機よりも少ないパワーで加湿ができるようになりました。加湿「強」運転時で600ml/hという加湿能力です。さらに、運転音43dBという低騒音も実現しました。

実際に運転音を聞いてみましたが、最大パワーだと43dBとはいえある程度の運転音は聞こえてきます。ただ、加湿空気清浄機は「自動」モードで使うことが多く、部屋の空気がキレイになって湿度も上がると、自動にパワーを落として運転音も小さくなります。KI-NS50が自動モードで低パワー運転のときは、かなり静かに感じました。寝室やひとり暮らしの部屋では運転音が気になるものですが、これなら快適に使えそうです。

  • 低騒音も実現しました

このほか高濃度「プラズマクラスター25000」を搭載するなど、従来機と同等の空気浄化性能を備えています。性能は変わらず、薄く、静かになったところが新モデルの大きな特徴です。

空気清浄の目安は8畳を12分、適用床面積は~23畳。水タンク容量は約2.7L。加湿適用床面積は、17畳(プレハブ洋室)まで、および10畳(木造和室)まで。本体サイズは幅384×奥行き230×高さ619mm、重さは約7.9kg。KI-NS50もプラズマクラスターの単独運転はできません。

  • 横からみるとこんなに薄型

プラズマクラスターは20周年

さて、シャープの独自技術「プラズマクラスター」は2000年に誕生し、2020年で20周年を迎えます。当時、これまでにない空気浄化方式を模索する中、森林にも存在する「+」と「-」のイオンに着目。+と-のイオンを人工的に作り出せないかと5年間の試行錯誤をへて、水素のプラスイオン(H+)と酸素のマイナスイオン(O2-)を放出し、空気中に浮遊する菌やウイルスの作用を抑制するアクティブな空気清浄機を2000年10月に販売したというわけです。

  • 2000年10月にプラズマクラスター搭載製品が発表されました

その後は空調関連機器をはじめ、冷蔵庫、洗濯機、ドライヤーなど、自社商品に次々とプラズマクラスター機能を搭載。また、トヨタ自動車、ミサワホームなど、他社とのコラボレーションも進めてきました。

プラズマクラスター技術の効果・効能については、独自の第三者認証を取得し、グローバルでも展開しています。シャープは今回、「今日も、いい空気と。」というブランドメッセージを掲げ、空気ケア商品の普及拡大に取り組むとしています。

  • BtoBでコラボレーションを進めてきました

  • エアコン、空気清浄機、扇風機など、さまざまな製品に「プラズマクラスター」を搭載しています

おうち時間が長いと気がつく、空気の汚れ

在宅ワークだけでなく、寒くなるこれからの季節は暖かい部屋で過ごしたくなります。そうなると気になるのは空気の汚れ。寒くなっても換気の必要性が叫ばれる現在、空気清浄機はこれまで以上に重要な家電になってきそうです。

今回の新モデルはコンパクトなので、今まで空気清浄機を置いてこなかった場所へも検討してみてはいかがでしょうか。リビングには既にあるという家庭でも、寝室や子ども部屋にオススメです。

  • 設置イメージ