PS5用「メディアリモコン」が便利。PS5ではMP3/AAC音楽も聞ける
PS5のAV機能を手軽に使える周辺機器として、「メディアリモコン」(CFI-ZMR1J、税別2,980円)が同時に発売されている。PS5が当たったときに「とりあえずこれも買っておこう」とカートに入れたのだが、コントローラーを持たずにPS5を操作したいときに便利だった。
PS5と同じ白黒のツートンカラーで、丸みを帯びていて握りやすく、そして軽い。付属の単三形電池2本を使う。
一番下のPSボタンを押すと、スタンバイ状態(レストモード)のPS5がすぐに起動し、メディアタブの各種メニューが表示される。NetflixやSpotify、YouTubeのダイレクトボタンからは、各サービスのアプリをダイレクトに起動できる(レストモード時も有効)。各サービスの起動前に、いったんPS5のログインユーザーを選ぶ画面が出るものの、コントローラーでメディアタブを開いて左右キーで選んで……ともたつくことがなくなるので楽チンだ。
上記の3サービス以外にも、PS5はhuluやApple TV+、Amazon Prime Video、U-NEXTといったさまざまなサービスに対応しており、メディアプレーヤーとしてしっかり使えるので、ユーザーが好きなサービスをダイレクト起動できるよう設定できるカスタムボタンがリモコンにひとつあると良かったかもしれない。
テレビの電源オン/オフや音量調整、ミュート、コンテンツの再生/一時停止、早送り/巻き戻しといった、リモコンの基本的な機能が利用可能で、十字キーや決定ボタン、バックボタン(画面上で戻る操作を行う)、マイクボタンも装備。スマホなどでおなじみのハンバーガーボタン(横三本線のマーク)が右側にあり、アプリや画面によってさまざまな機能が割り当てられている。
試しにNetflixアプリで動画再生中にハンバーガーボタンを押すと、コンテンツの再生時間(長さ)やビットレート、解像度、音声仕様などの情報が画面左上に表示された。こういう情報表示機能にどれほどのニーズがあるかは分からないが、個人的には「お、こんな使い方ができるんだ」と驚いた。
なお、ダイレクトボタンのうちDisney+だけは、まだPS5用アプリが用意されていないようで、今のところは押してもサービスは起動できない。
PS5でゲームを遊びながら、自分が持っているMP3、FLAC、AAC形式の音楽ファイルをバックグラウンド再生することも可能だ。あまり大きく取り上げられておらず、ちょっと地味な機能だが、手持ちのUSBメモリなどに音楽ファイルを保存してPS5につなぎ、PSボタンを押したときに画面下に出てくる「ミュージック」の項目から選んで再生できる。Spotifyの会員であれば同じ画面から音楽を選んでストリーミング再生も楽しめる。
PS4はメディアプレーヤーアプリを使ってハイレゾ音源を再生できるほか、圧縮音源をハイレゾ相当のサウンドにアップスケーリングする「DSEE HX」にも対応していたが、PS5でも対応しているか(もしくは今後対応するか)SIEに聞いてみると、「現時点でお伝えできることはない」という回答だった。PS5は3Dサウンドに力を入れたソニー製品なので「360 Reality Audio」に対応しても良さそうな気がするが、こちらも執筆時点で公開できる情報はないそうだ。
PS5でゲームアーカイブスは遊べない(残念)。nasne対応は「検討中」
SIEには、他にもいくつか気になるトピックを問い合わせた。個人的に「ゲームアーカイブス(初代PS/PS2などのゲームをダウンロードして遊べる機能)」がPS5で使えるようにならないか……と淡い期待を抱いていたのだが、残念ながら「PS5はPS4との互換性になるので、PS4非対応のゲームアーカイブスは利用できない」とのこと。「99%以上のPS4タイトルをPS5で遊べる」とも説明しており、2020年に発売されたばかりの『FINAL FANTASY VII REMAKE』や『Ghost of Tsushima』はもちろんPS5でプレイ可能だった。
そしてもうひとつ。SIE(発売当時はSCE)がかつて販売していたネットワークレコーダー「nasne」が、バッファローとの協力の下で2021年春に復活することが明らかになって大きな注目を集めたが、いちユーザーとして気になるのが「PS5でnasneは使えるようになるのか?」。
結論から言うと、「PS5ロンチ時は非対応」だ。実際、手持ちのPS4からPS5へのデータ移行時に、nasneを使うための『torne』アプリは「PS5では使えない」というメッセージが出て引き継げなかった。ただ、SIEからは「(nasneの)今後の対応機種については現在検討中」との回答も得られた。個人的には、復活したnasneをぜひPS5でも使えるようにしてほしいと願っている。そしてトルネフさん(※)の新たな活躍にも期待したいところだ。
(編注:トルネフさんは「torne」チームにスカウトされて雇われたという、オウムの姿をしたキャラクター。torneアプリではおなじみのキャラで、Twitterでもtorne関連の情報をつぶやいており、nasne復活の一報を聞いて舞い戻ってきた)