米Microsoftはブログ上で、Windows 10でのAV1ビデオコーデックのハードウェアデコードに必要なデバイスやOSのバージョン、ソフトウェアについて情報を公開した。

  • Microsoft、AV1のハードウェアデコードをWindows 10でサポート

    Alliance for Open Media「AV1」

AV1は、Alliance for Open Media(AOM)によって開発されているオープンソースビデオコーデック。現在主流のH.264から約50%、VP9よりも20%圧縮率を高めることで、帯域幅の消費を抑えられる点が特徴。主要な製品ではIntel Iris XeやNVIDIA GeForce RTX 3000シリーズが対応しており、10月28日に発表を控えるAMD Radeon RX 6000シリーズでも対応を予定する。

Windows 10でのAV1デコードには、上記グラフィックス製品とあわせてWindows 10 1909以降と拡張機能「AV1 Video Extension」が必要。Microsoft Store内の配布ページを見る限り、この拡張機能にはVideoLANとFFmpegが開発したオープンソースのAV1デコーダ「dav1d」のバージョン7.0.0.を用いているようだ。

なお、既にYouTubeでは一部の動画配信においてAV1コーデックが採用されており、デコードに必要な要件を満たした環境では知らずにAV1コーデックを利用して動画を再生しているかもしれない。動画の視聴画面を右クリックして「詳細統計情報」を選択し、「Codecs」の欄にある英数字がav01.から始まっていればAV1コーデックでの再生が行われている。

また、AV1コーデックを使うかどうかを設定することも可能。YouTubeの設定画面で「再生とパフォーマンス」を選択すると、「AV1の再生」から使用の可否を選ぶことができる。

  • AV1で再生が行われている例。この他、YouTubeではVP9やその他コーデックも使用している