富士フイルムは9月3日、Xシリーズ用の交換レンズ「フジノンレンズ XF50mmF1.0 R WR」を発表した。オートフォーカス対応レンズでは初めてF1.0の明るさとした大口径レンズ。被写体の背後のボケ表現が柔らかくなるような設計とし、ポートレート撮影を楽しむ人に売り込む。

希望小売価格は税別20万円で、予想実売価格は税別18万円前後の見込み。発売日は9月24日。

  • 富士フイルムが発表したF1.0の中望遠レンズ「フジノンレンズ XF50mmF1.0 R WR」

35mm判換算で76mm相当となる中望遠の単焦点レンズ。開放F1.0でオートフォーカスに対応したレンズでは世界初としている。レンズの全長は103.5mm、重さは約845gと、F1.0のレンズとしては小型軽量に仕上げた。レンズは防塵防滴構造。

  • X-T4に装着したところ

設計で重視したのがボケの表現。F1.0では背景ボケの柔らかさを重視した表現とし、F1.2では全体にシャープさが増し、F2まで絞ると周辺まで口径食の少ない美しい丸ボケが得られるという。

F1.0だと被写界深度が浅くなりピント合わせがシビアになるが、瞳AFによってピントをしっかり合わせられるという。ピントリングの操作性も改善し、マニュアルフォーカスでもストレスなくフォーカシングできるようにした。

  • ピントリングの操作性を改善し、マニュアルフォーカスでのピント合わせも実用的にできるようにした

富士フイルムは、もともと33mm F1.0のレンズを企画していたが、レンズの重量が約1300g前後になり、レンズも相当大きくなることが分かり、50mm F1.0へ変更したという。50mmにしたのは、ボケ表現の大きさや美しさが期待できることもあったとのこと。