注目の「リアルタイム通訳/翻訳」を試す

Pixel Budsの特徴のひとつである「通訳」機能も試しました。ペアリングしたスマホのGoogle翻訳アプリを音声操作で起動して、日本語から外国語、または反対方向に翻訳する機能です。今回は製品の発売前に試しているので、発売後に改善が図られている可能性もあることも踏まえて参考にしてみてください。

通訳機能を使うためには「Google翻訳」アプリを入れたAndroidスマホが必要です(iPhoneでは使えませんでした)。基本的には、イヤホンで入力→スマホで翻訳結果を再生、という流れです。

まず、Pixel BudsでGoogleアシスタントを呼び出してから「英語に通訳して」と話しかけると、ペアリングしたスマホのGoogle翻訳アプリが「会話モード」で立ち上がります。

そして、イヤホンのリモコンボタンを長押ししている間、音声による原文の音声入力を受け付けます。1つのフレーズを話し終わると、Googleアシスタントが翻訳をスマートフォンのスピーカーから発声して相手に伝えてくれます。

「日本語から英語」への場合は単語、またはフレーズ単位でのリアルタイム翻訳ができました。わりと長目のフレーズでも、途中で音声認識をしくじらない限りは実用的なレベルで正確な英語訳を返してくれます。

  • 使ってみるとなかなか実用的だったPixel Budsによる「Google翻訳」。会話の相手にはスマホの画面からマイクアイコンをタップして発話してもらいます。翻訳はイヤホンをペアリングしていればPixel Budsから聞こえてきます

外国語を話す相手に答えを返してもらう場合は、スマートフォンのGoogle翻訳画面に表示されるマイクアイコンをタップして発話してもらうと、英語から日本語への翻訳がイヤホンで聞けます。

精度は周囲の騒がしさなどにも影響を受けてしまいますが、翻訳自体の完成度は悪くなく、リアルタイム翻訳に必要な待機時間も短いので十分に実用的だと感じました。現在は海外から日本に訪れる観光客が少ないため、この便利な機能が活かせる場面が少ないことが残念ですが、とっさの外国語会話が必要になる場面のほか、英語学習などにも役立ちそうです。

なお、「通訳して」ではなく「翻訳して」と話しかけてもよいはずですが、「翻訳して」だと日本語から英語への翻訳しかできません。「通訳して」と話しかけると、フランス語やドイツ語、スペイン語、イタリア語などGoogle翻訳が対応しているメジャーな言語が使えます。

欲しくなる魅力満載! Android派は「買い」

Google Pixel Budsはそのコンパクトなサイズによる優れた装着感、バランスの良いサウンド、そして本家ならではの音声入力を含むGoogleアシスタント連携の完成度がとても高く、「Googleらしさが炸裂する完全ワイヤレスイヤホン」です。

高品位なハンズフリー通話は、音声を感知する加速度センサーを搭載するAirPodsシリーズに匹敵する出来映えです。2万円強でこの高い完成度と豊かなオリジナリティが満喫できるのであれば、間違いなく「買い」なイヤホンだと思います。筆者も実機に触れ、購買意欲が一気に高まりました。

ひとつ懸念すべき点があるとすれば、iPhoneとの組み合わせでは翻訳機能などが使えず、本領を100%発揮できないことです。iOS側はアプリによる対応を待ちながら、まずAndroidスマホをお持ちのかたから本機を楽しんでみることをおすすめします。