いったい何を基準に「速く」というのか、曖昧な部分はありますが、iPhoneに関していえば「付属の充電アダプタと比べて高速な充電手段があるかどうか」に意味があります。この点でいえば、2014年発売のiPhone 6以降のモデルには、より高速な充電の手段が用意されています。
ほとんどのiPhoneに付属している充電アダプタ(AC-USBアダプタ)は、最大出力が5V×1A=5Wです。しかし、iPhone 6は最大で1.4Aの入力に対応しているので、より出力が大きい別売の充電アダプタを使えば、5V×1.4A=7Wでの充電が可能です。iPhone 6 Plusは最大2.0Aでの入力に対応しているので、5V×2.0A=10Wとより高速に充電できます。
8/8 Plus以降のiPhoneは「USB PD」に対応しているため、条件はさらに有利です。USB PD対応のType-Cポートを備えた充電アダプタと、USB-C to Lightningケーブル(Type-C端子とLightning端子を備えたケーブル)が必要になりますが、最大18Wとより高速な充電が可能になります。
つまり、より速く充電するには、より出力が大きいUSBポートを備える充電アダプタ(またはモバイルバッテリー)が必要です。USBの規格上5Vは一定ですから、アンペア数は2.0A以上、できれば2.4A以上のものを用意しましょう。高いアンペア数に対応したLightningケーブルも必要になりますが、MFi(Made for iPhone)のロゴが掲示された製品であれば問題ありません。
もう一段上の充電速度を目指すならば、充電アダプタ/モバイルバッテリーとケーブルをUSB PDで統一しましょう。2017年発売のiPhone X/8/8 Plus以降のモデルであれば、現状最速の充電環境を手に入れることができます。なお、iPhone 11 Pro/Pro Maxにはこの最速の充電環境が標準装備されているので、"より速い"充電環境は存在しません。