スマホとつなぐのが基本
Watch GT 2eは、スマートフォンと接続しなくても一定の機能は利用できますが、やはり基本はスマートフォンと接続して使うものです。ペアリングするためには、スマートフォンに「Huawei Health」アプリのインストールが必要です。対応する端末(OS)は、Android 4.4以降、iOS 9.0以降です。今回はAndroidスマホと一緒に使っています。
試用した時点では、ファーウェイ製スマートフォン以外の場合、例えばGalaxy S20 5Gだと「Huawei Mobile Services」の最新版が必要というメッセージが出て起動できません。ファーウェイのサイトからダウンロードできますが、Google Play以外からのインストールを許可する必要があります。Google Play上のHuawei Mobile Servicesはバージョンが古いようなので、このあたりは強く改善を望みたいところです。
Huawei Healthが起動できら、Watch GT 2eとペアリングします。初回は、まずWatch GT 2eを起動して、スマホ側のHuawei Healthアプリから「デバイス」→「追加」を選び、「HUAWEI WATCH GT 2 Series」を選択。ペアリングボタンを押すとデバイスを自動的に検出します。
ペアリングが終了すると、Huawei Healthアプリで歩数や消費カロリー、移動距離などの情報、心拍数や睡眠時間、ストレスといった健康情報が管理できるようになります。Watch GT 2eだけでなく、スマートフォンを使ってワークアウトの管理も可能です。
Huawei Healthアプリでは、運動の記録以外に、心拍数、睡眠、体重、SpO2、ストレス、生理周期カレンダーの記録が可能で一覧表示されます。不要なものは非表示にもできます。
体重は別途体重計を使う必要がありますが、心拍数やSpO2、睡眠、ストレスはWatch GT 2eのセンサーが取得します。光学式センサーが心拍数を継続的に測定して定期的に記録するほか、Watch GT 2eを装着していればストレス値や睡眠も自動的に測定されます。
こうした点でも、2週間というバッテリー駆動時間は威力を発揮。バッテリーを気にせず身に着けて常に記録できるため、毎日の変化が分かりやすくなります(といっても2週間に一度は充電することになりますが)。なお、血中酸素濃度のSpO2は継続計測ではありません。
こうした各種センサーによる健康情報は、医療機器による計測ではないので、あくまで参考となります。とはいえ、継続した記録は使っていて楽しいものですし、もし不安な数値があったら病院に行くきっかけにもなるでしょう。個人的には、睡眠の状況を確認できる点を便利に感じています。
少し前後しますが、バッテリーの持ちに影響するのは、ワークアウト時のGPSと画面表示です。一般的にスマートウォッチは、使っていないときに画面表示をオフにしてバッテリーを節約します。Watch GT 2eもデフォルトでは、一定時間の操作がないと画面がオフになります。手首をひねって画面を見ようとすると、その動きを内蔵センサーが検知して、画面が点灯する動作です。アップボタンを押すことでも画面が点灯します。
この動作はバッテリー消費を抑えられる反面、画面を見たいときに時計を持ち上げたり装着した手首をひねるという、ワンアクションが手間に感じることも。Watch GT 2eでは、設定から「待ち受けの文字盤」を選択することで、常に画面オンにしておけます。その場合、選択した文字盤で常時点灯しますので、時刻をすぐに確認できます。
その代わり、バッテリー消費が大きくなり、公称では駆動時間が半分になり、持ち上げ時の画面オン機能がオフになります。試した限りでは、確かにバッテリー駆動時間は1週間ほどになるようです。筆者の日常使用ではこれでも十分で、毎日の心拍、睡眠の計測には影響がありません。バッテリー警告が出たら入浴の合間に充電するようにしています。
また、Watch GT 2eの操作で画面が点灯する機能が無効になるのは、トレードオフの一面もあります。常に画面を表示する「待ち受けの文字盤」は種類と表示内容が限られているので、常時表示を選ぶか、より便利な画面表示(文字盤)を選ぶかは、好みで決めるといいでしょう。バッテリー駆動時間を重視して選ぶのも手です。
スマートフォンにつなぐことによる通知機能も便利です。スマートフォンが出す通知を手元で見られるので、メール、SNS、電話を見逃すことがありません。通知画面をタッチすると詳細も見られます。ただ、長文メールのすべては表示されず、返信も不可能。あくまで通知の確認がメインです。スマートフォンの電話着信も、Watch GT 2eでは着信通知と着信拒否のみとなります。
【お詫びと訂正】初出時、スマートフォンの電話着信をWatch GT 2eで受けて、Watch GT 2eのマイクとスピーカーで通話が可能としていましたが、Watch GT 2eは通話には対応していません(マイク付きBluetoothイヤホンでの通話も非対応)。ご迷惑をおかけした読者の皆様ならびに関係各位には深くお詫び申し上げます。
また、Watch GT 2e本体には音楽データを保存でき、Bluetoothイヤホンを接続して音楽を聴けます。音楽を聴きながらワークアウトをしたいとき、スマートフォンを携帯せずに済むのは、便利に感じる人も多いのではないでしょうか。
Watch GT 2eは2万円台という価格ながら、機能は十分、そして2週間というバッテリー駆動時間を誇る点が魅力。音声通話も意外と実用的です。モバイル通信や決済に非対応なのは少し残念ですが、円形デザインで普通の腕時計らしくも使えるスマートウォッチといえそうです。