スマートウォッチは普通の時計と違って毎日のように充電――という印象を持つ人も多いかもしれません。そんなイメージを払拭するのが、ファーウェイのスマートウォッチ「HUAWEI Watch GT 2e」です。2週間という長いバッテリー駆動によって、実用的なスマートウォッチになっています。機能も豊富で、時計+スマートウォッチの便利な使い勝手を体験したい人にうってつけです。

  • ファーウェイのスマートウォッチ「HUAWEI Watch GT2e」

    ファーウェイのスマートウォッチ「HUAWEI Watch GT2e」は、多機能でリーズナブル

2週間バッテリーで普段通りに使えるスマートウォッチ

Watch GT 2eは、既存の「HUAWEI Watch GT 2」の後継機として用意されたものです。従来よりも安価ながら2週間の電池持ちは維持しており、腕時計として十分使えるレベルです。

この2週間という数字は、普通の時計に比べると短いのですが、一般的なスマートウォッチが1~2日に一度は充電する必要があるのに比べれば、使っていて困らないレベルです。長期で試したのはWatch GT 2のほうですが、実際に2週間はバッテリーが持ちます。

  • 2週間のバッテリー持ちで安心して使えます。ディスプレイは明るく、直射日光下でも時計を確認できます

スマートウォッチとしては、OSにGoogleのWear OSではなくHuawei独自のOSを採用。CPUにはKirin A1を搭載しており、低消費電力で長時間寿命を実現しています。タッチパネルのディスプレイは1.39インチAMOLEDで、解像度は454×454ピクセル。屋外の視認性はまずまず。明るく、直射日光下でも比較的見やすいディスプレイになっています。

Watch GT 2は46mmと42mmの2サイズでしたが、Watch GT 2eは46mmモデルのみ。サイズは大きめですが、意外と軽くてケース(時計本体部分)の厚みも抑えられています。本体サイズはW53×H46.8×D10.8mm、バンドを除いた重さは約43gです。

  • 46mmサイズはけっこう大きいのですが、そのぶん画面は見やすく、操作性も良好です

  • ケースの厚みが10.8mmというのは、けっこう薄い部類です

ケースはステンレスフレームを採用し、ラグまで一体化したようなデザイン。2本爪のラグでバンドを挟むという感じではなく、はめ込むような形でバンドが装着されています。腕の形にフィットしますが、外したときはバンドが開かずに丸まった状態になるので、平面にそのまま置くより、時計スタンドに設置する形になるでしょう。

  • バンドが丸まった状態になるデザイン。個人的には外してデスクに置くときにフェイス面を上にしておけないのが気になりますが、時計スタンドを使えば問題ありません。各種の内蔵センサーによる健康情報の記録を考えると、つけっぱなしにすることが多そうです

  • ラグとバンドまで一体化したようなデザイン。バンド交換はピンを指でずらすだけと簡単です

充電器はWatch GT 2と同様に円形の非接触タイプ。マグネットを内蔵しているので、「カチャッ」という感じにピッタリ密着します。平面ではバンドがジャマをして接着しないので、時計自体を横置きにして充電器をマグネットで接着させます。うまく時計スタンドに充電器を設置できればなおいいでしょう。

  • 充電器は円形の非接触タイプ。マグネットで吸着するので安定します

充電自体は高速なので、数日に一度、お風呂の合間にでも充電すれば十分。バッテリー切れ警告が出ても1日ぐらいは十分持つので、そこから数十分ほど充電すれば大丈夫です。

側面には2つのボタンを装備。上のアップボタンが画面オンやアプリ一覧表示、下のダウンボタンが機能ボタンです。機能ボタンには任意の機能を割り当てられるので、よく使う機能を割り当てて使います。

画面の操作は、長押しでフェイスの切り替え、左右で心拍数データやワークアウトデータの表示、上から下へのスワイプでショートカットメニューの表示、下から上へのスワイプで通知の表示です。

  • 上から下にスワイプするとショートカットメニューが表示されます

  • 設定の一覧

アップボタンで表示されるアプリ一覧には、ワークアウト、心拍数、血液酸素、活動記録、睡眠、ストレス、ミュージック、気圧計、コンパス、転機、ストップウォッチ、端末を探すなどが登録されています。

Wear OSのようにアプリを追加して増やすことはできませんが、一通りの機能はそろっています。個人的には、スマートフォンの地図アプリでナビを起動するとそれを案内してくれたり、レジでの支払いができる決済機能があるとうれかったのですが、そうした機能は持っていません。

  • アップボタンを押すとアプリが上下に並んで表示され、ここから様々な機能が選べます

  • ワークアウトも選べます。デフォルトでは、ダウンボタンにワークアウトが割り当てられています

ワークアウト機能は充実しています。運動不足になりがちなテレワークの合間に、簡単な運動をするのはいいでしょう。屋内・屋外のランニングやウォーキング、サイクリング、スイミング、クライミング、ハイキングなど、各種ワークアウトが用意されています。

  • 各種ワークアウトを用意

  • 屋内用のワークアウト(写真は「屋内ランニング」)も用意されています。さらに屋外であればGPSも加えてデータを取得できます

ほかにも、筋トレ、ヨガ、ピラティスに加え、テコンドー、ボクシング、空手、フェンシング、剣道といった格闘技、ダンスなど、非常に豊富なラインナップです。筆者は運動をしないので……、このあたりの機能は特に使っていませんが、取り組んでいる人にとっては便利ではないでしょうか。

  • ワークアウトを選ばなくても、歩数や消費カロリー、運動時間は取得されます

屋外でのランニングなどには位置情報機能が利用できます。GPSに加え、加速度センサー、ジャイロセンサー、磁気センサー、環境光センサー、気圧センサー、装着検知センサー、光学式心拍センサーを内蔵。各種センサーによってワークアウト情報を取得するほか、コンパスや気圧計なども利用できます。

スマホとつなぐのが基本

Watch GT 2eは、スマートフォンと接続しなくても一定の機能は利用できますが、やはり基本はスマートフォンと接続して使うものです。ペアリングするためには、スマートフォンに「Huawei Health」アプリのインストールが必要です。対応する端末(OS)は、Android 4.4以降、iOS 9.0以降です。今回はAndroidスマホと一緒に使っています。

  • Huawei Healthアプリ

  • 最初にペアリングを行います

試用した時点では、ファーウェイ製スマートフォン以外の場合、例えばGalaxy S20 5Gだと「Huawei Mobile Services」の最新版が必要というメッセージが出て起動できません。ファーウェイのサイトからダウンロードできますが、Google Play以外からのインストールを許可する必要があります。Google Play上のHuawei Mobile Servicesはバージョンが古いようなので、このあたりは強く改善を望みたいところです。

  • 正確な心拍数の測定のために装着位置がアドバイスされます

Huawei Healthが起動できら、Watch GT 2eとペアリングします。初回は、まずWatch GT 2eを起動して、スマホ側のHuawei Healthアプリから「デバイス」→「追加」を選び、「HUAWEI WATCH GT 2 Series」を選択。ペアリングボタンを押すとデバイスを自動的に検出します。

ペアリングが終了すると、Huawei Healthアプリで歩数や消費カロリー、移動距離などの情報、心拍数や睡眠時間、ストレスといった健康情報が管理できるようになります。Watch GT 2eだけでなく、スマートフォンを使ってワークアウトの管理も可能です。

  • 各種ヘルスケア情報を一覧表示で確認

  • 例えば睡眠のトラッキング。レム睡眠などを計測し、問題点も指摘してくれます

  • 継続的なトラッキングをオンにすれば、睡眠や心拍数、ストレスを自動的に取得してくれます。例えばテレワーク中は「活動促進を通知」をオンにして、ずっと座りっぱなしにならないようにしたいものです

  • もちろんフェイスの変更も可能

Huawei Healthアプリでは、運動の記録以外に、心拍数、睡眠、体重、SpO2、ストレス、生理周期カレンダーの記録が可能で一覧表示されます。不要なものは非表示にもできます。

体重は別途体重計を使う必要がありますが、心拍数やSpO2、睡眠、ストレスはWatch GT 2eのセンサーが取得します。光学式センサーが心拍数を継続的に測定して定期的に記録するほか、Watch GT 2eを装着していればストレス値や睡眠も自動的に測定されます。

こうした点でも、2週間というバッテリー駆動時間は威力を発揮。バッテリーを気にせず身に着けて常に記録できるため、毎日の変化が分かりやすくなります(といっても2週間に一度は充電することになりますが)。なお、血中酸素濃度のSpO2は継続計測ではありません。

こうした各種センサーによる健康情報は、医療機器による計測ではないので、あくまで参考となります。とはいえ、継続した記録は使っていて楽しいものですし、もし不安な数値があったら病院に行くきっかけにもなるでしょう。個人的には、睡眠の状況を確認できる点を便利に感じています。

  • 背面に光学式のセンサーを搭載しています

少し前後しますが、バッテリーの持ちに影響するのは、ワークアウト時のGPSと画面表示です。一般的にスマートウォッチは、使っていないときに画面表示をオフにしてバッテリーを節約します。Watch GT 2eもデフォルトでは、一定時間の操作がないと画面がオフになります。手首をひねって画面を見ようとすると、その動きを内蔵センサーが検知して、画面が点灯する動作です。アップボタンを押すことでも画面が点灯します。

  • 時計の設定から「待ち受けの文字盤」で常時表示を切り替えられます

  • 複数の文字盤から選択できます

この動作はバッテリー消費を抑えられる反面、画面を見たいときに時計を持ち上げたり装着した手首をひねるという、ワンアクションが手間に感じることも。Watch GT 2eでは、設定から「待ち受けの文字盤」を選択することで、常に画面オンにしておけます。その場合、選択した文字盤で常時点灯しますので、時刻をすぐに確認できます。

  • これは文字盤「高速」。消費電力を抑えた表示になっています

その代わり、バッテリー消費が大きくなり、公称では駆動時間が半分になり、持ち上げ時の画面オン機能がオフになります。試した限りでは、確かにバッテリー駆動時間は1週間ほどになるようです。筆者の日常使用ではこれでも十分で、毎日の心拍、睡眠の計測には影響がありません。バッテリー警告が出たら入浴の合間に充電するようにしています。

また、Watch GT 2eの操作で画面が点灯する機能が無効になるのは、トレードオフの一面もあります。常に画面を表示する「待ち受けの文字盤」は種類と表示内容が限られているので、常時表示を選ぶか、より便利な画面表示(文字盤)を選ぶかは、好みで決めるといいでしょう。バッテリー駆動時間を重視して選ぶのも手です。

  • 下から上にスワイプすると通知を表示

  • 各種通知を受け取ることが可能です

スマートフォンにつなぐことによる通知機能も便利です。スマートフォンが出す通知を手元で見られるので、メール、SNS、電話を見逃すことがありません。通知画面をタッチすると詳細も見られます。ただ、長文メールのすべては表示されず、返信も不可能。あくまで通知の確認がメインです。スマートフォンの電話着信も、Watch GT 2eでは着信通知と着信拒否のみとなります。

【お詫びと訂正】初出時、スマートフォンの電話着信をWatch GT 2eで受けて、Watch GT 2eのマイクとスピーカーで通話が可能としていましたが、Watch GT 2eは通話には対応していません(マイク付きBluetoothイヤホンでの通話も非対応)。ご迷惑をおかけした読者の皆様ならびに関係各位には深くお詫び申し上げます。

また、Watch GT 2e本体には音楽データを保存でき、Bluetoothイヤホンを接続して音楽を聴けます。音楽を聴きながらワークアウトをしたいとき、スマートフォンを携帯せずに済むのは、便利に感じる人も多いのではないでしょうか。

  • 音楽アプリを搭載。保存した音楽をそのまま聴けます

Watch GT 2eは2万円台という価格ながら、機能は十分、そして2週間というバッテリー駆動時間を誇る点が魅力。音声通話も意外と実用的です。モバイル通信や決済に非対応なのは少し残念ですが、円形デザインで普通の腕時計らしくも使えるスマートウォッチといえそうです。