EOS Rはボディとレンズの両方に気がかりな点が

1DX IIIの購入にあたっては、すでに発表されているキヤノンのプロ向けミラーレス「EOS R5」の存在も気になった。発売済みの「EOS R」や「EOS RP」なども使ってはみたが、従来の一眼レフEOSとあえて別物とした操作方法が僕にはどうしてもなじめなかった。だが、EOS R5は写真で見る限り、これまでのEOSの操作を踏襲したモデルに仕上がっているようであり、かなり期待している。

しかし、EOS Rシリーズはもう1つ心配ごとがある。RFレンズは操作系の統一がなされていないことだ。一眼レフ用のEFレンズの場合、プロが愛用する高性能のLレンズはレンズの操作が統一されている。レンズ先端のリングはフォーカスリング、マウント側のリングはズームリング、という具合だ。

RFレンズでは、コントロールリングという新しいリングが加わったのだが、装備されている位置がレンズ先端だったりマウント側だったりと、たとえLレンズでもバラバラなのだ。さらに、低価格のRFレンズでは、このリングがマニュアルフォーカスリングと切り替え式で兼用となるため、クリックなしのスムーズ回転となり、どうにも扱いにくい。24-70mm F2.8と70-200mm F2.8という、プロなら必ずそろえて使うであろうメジャーレンズでも、この3つのリングの位置がてんでバラバラなのだ。

使用頻度の高い道具は、細かなスペックよりも、こういったスペックに現れない小さな使い勝手の組み合わせで、撮影中のストレスや失敗率が大きく変わってくる。将来的に、次世代のモデルで統一するようにしてくれたらありがたいと思っている。

  • フルサイズミラーレス「EOS R5」に装着したRFマウントの超望遠ズームレンズ「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」。もっともレンズマウント寄りにあるリングがコントロールリングだ

とはいえ、冒頭でも述べたように、これからはミラーレスの時代だと思っているので、僕個人的には新しいEFレンズはもう購入しないと決めている。次のオリンピックが来る4年後まで、手持ちのレンズとこの1DX IIIで、精一杯仕事をこなしたいと考えている。

  • スタジオで、クリップオンストロボひとつの照明だけで人物を撮影。AFの精度も高く、絞り開放状態の撮影でもカメラ任せで撮影ができて快適だ(モデル:水穂まき EF24-70mm F2.8L USM II使用、F2.8、1/125秒、ISO200、WB:4900K、Profoto A1X使用、Adobe Lightroom Classic CCで現像)

  • 晴天の日に撮影。画素数は有効2010万画素と、現行のデジタルカメラとしては最低クラスの画素数しかない。だが、先代のEOS-1D X Mark IIよりも全体に精細さが増し、輪郭が細く、キレが良くなった印象を受ける(SIGMA 50mmF1.4DG HSM使用、F9、1/200秒、ISO200、WB:5000K、HEIF撮影ファイルを本体内でJPEGに変換)