10月26日と27日、東京都豊島区の東池袋エリアでコスプレイベント「池袋ハロウィンコスプレフェス2019」(池ハロ)が開催されました。有名コスプレイヤーをはじめ、例年10万人もの来場者が集うという大きなイベントとあって、エリア一体は大変な熱気に包まれていました。
そのなかに、愛用のカメラを抱えた人が大勢集まっている一角がありました。キヤノンマーケティングジャパンが開いた「ガチ撮影エリア」です。キヤノンの最新フルサイズミラーレスと高画質レンズを無料で借りて、人気コスプレイヤーを無料で撮影できるとあって、受付テントには早くから参加待ちの列ができていたほどです。
モデルとなるコスプレイヤーは、うらまるさん、シスルさん、五木あきらさん、宮本彩希さん、火将ロシエルさん、くろねこさんなど。コスプレファンでなくても一度は名前を聞いたことがあるのでは? と思うほど知名度の高い人気レイヤーさんばかり。
ガチ撮影エリアは今年で3回目を迎えますが、女性にも多く参加してほしいということで、今回初めて男性コスプレイヤーのももきさん、はやちんさん、NaGiさん、小林航太弁護士さん、Billyさんが登場。コスプレ撮影というと男性が多いイメージですが、女性の参加者も数多く見られました。
撮影体験で貸し出されていたのは、同社のフルサイズミラーレスの上位モデル「EOS R」。有効3,030万画素で8コマ/秒の連写速度を誇ります。人物撮影で便利な瞳AFを搭載していますが、9月26日に公開された新ファームウェアで瞳AFの精度が向上。画面の中で顔が小さい構図でも、瞳AFが機能するようになりました。全身を写すことの多いコスプレ撮影では、特にメリットが大きいといえます。
カメラボディ以上に豪華だったのが、貸出レンズのラインアップです。キットレンズにもなっている標準ズームレンズ「RF24-105mm F4 L IS USM」だけでなく、広角ズームレンズ「RF15-35mm F2.8 L IS USM」、そしてキヤノンユーザー憧れの大口径単焦点レンズ「RF85mm F1.2 L USM」と「RF50mm F1.2 L USM」が用意されました。参加者は、このうち好きな1本を自由に選べます。会場のスタッフによると、やはりポートレートレンズとも呼ばれる85mmをリクエストする参加者が多かったとこのことです。
今回は、コスプレイヤーを20人前後の参加者で撮る「囲み撮影」で、時間は10分と長めに設定されていました。会場でEOS Rを借りた人と、愛用のカメラを持参した人は半々ほどでした。カメラの持ち込みはメーカーや台数の制限はなく、ストロボも使用可能など、ファンにとってうれしい内容となっていました。
F1.2の開放絞りでもピント合わせはラクラク
筆者も、EOS Rを借りて撮影に参加してみました。レンズは、特別にRF24-105mm F4 L IS USMとRF85mm F1.2 L USMの2本を使わせてもらいました。
筆者自身が初めて使うレンズでもあり、描写が気になっていたRFの85mm F1.2。せっかくのF1.2なのだからと、絞り開放で撮影しました。開放絞りでも、まつげの1本1本までキリッとした描写は、さすが最新の高画質レンズといった印象。背景のボケも美しく、コスプレ撮影にはうってつけの1本だと思いました。24-105mm F4は、一眼レフカメラでも長く実績のある焦点距離だけあって、構図作りの自由度が高いと感じました。もちろん、描写力は申し分ありません。
今回は、会期の初日に登場したコスプレイヤーのなかから、4組(5名)を撮影しました。まずは、うらまるさん(@uramaru_y)です。
続いて、宮本彩希さん(@saki_miyamoto)です。
さらにシスルさん(@Sithle011)です。
最後は、男性コスプレイヤーのももきさん(@momomovv8)と、はやちんさん(@hayatiiiiin)。
今回は、いずれもサーボAFに設定したうえで、瞳AFを使って撮影しました。こうすると、常に瞳にピントを合わせ続けてくれるので、構図に集中できるのが大いに助かりました。EOS Rはバリアングル液晶を搭載しているので、ローアングルやハイアングルで撮る際は背面液晶を使った方が撮りやすい場面もありました。
今回は「レンズとのバランスを考慮した」とのことで、ボディはEOS Rのみの貸出になっていましたが、小型軽量モデル「EOS RP」もEOS R同様に瞳AF強化のファームウェアアップデートの対象となっています。EOS RPもバリアングル液晶搭載で、フルサイズ機としては比較的安価。コスプレ撮影デビューするなら、こちらを検討するのもよいでしょう。
著者プロフィール
武石修
1981年生まれ。2006年からインプレスのニュースサイト「デジカメ Watch」の編集者として、カメラ・写真業界の取材や機材レビューの執筆などを行う。2018年からフリー。