マップ、メール、写真、メモ、カレンダー……iOSにはたくさんのアプリが標準装備されています。iOS 10以降、それら標準装備アプリの多くは削除(アンインストール)が可能になりました。いつでも無償でApp Storeから再インストールできるため、不要であれば削除してiPhoneをすっきり保つことができます。

ただし、すべての標準装備アプリが削除できるわけではありません。「電話」や「設定」といった携帯電話としての本質にかかわるアプリは削除対象にはならず、クイックメニューで「ホーム画面を編集」を選択してもアイコンの左上に「×」ボタンは現れません。「Safari」や「メッセージ」は、同等の機能を提供する他社製アプリがあるものの、なんらかの理由により削除対象から除外されています。

削除可能であっても、むやみに削除すべきでない標準装備アプリも存在します。「ミュージック」はそのひとつで、購入済/同期済の音楽がアプリの削除とあわせて内蔵ストレージから消去されるため、もう一度聴くときには転送/ダウンロードし直さなくてはなりません。まとまった数の曲が入っている場合は、安易に削除しないほうがいいでしょう。

標準装備のアプリが「デフォルト(特定機能で最初に呼び出される)アプリ」の場合には、不都合も生じます。たとえば、「ミュージック」はデフォルトの音楽再生アプリですから、カーオーディオにBluetooth接続した直後など音楽の自動再生が始まると、起動すべきアプリが見つからずなにも起こらなくなります。

なお、デフォルトアプリが他社製アプリに置き換え可能になるという報道もありますが、2020年2月時点ではできません。再び利用する可能性が少しでもあるのならば、標準装備のアプリを削除してもあまりメリットはないでしょう。

  • 標準装備のアプリを削除するとどうなる?

    標準装備のアプリを削除すると面倒なこともあります