メンター、シーメンス・ビジネスは、車載ICテストソリューションとパートナーの提供する包括的なポートフォリオで構成された自動運転時代における車載IC設計の支援を可能とするエコシステム・プログラム「Tessent Safety」を発表した。

同エコシステムでは、車載ICのデジタルロジックコンポーネントのインシステム・モニタリングの実行時間を短縮することを可能としたメンターのObservation Scan テクノロジ(LBIST-OST)機能を備えた新しいTessent LBISTソリューションなどを含むビルトインセルフテスト(BIST)テクノロジが提供され、これにより、従来のロジックBISTテクノロジと比較して、インシステムテストに要される時間を最大10倍短縮することを可能としたという。

また、RTLまたはゲートレベルでの設計ルールチェック、テスト計画、統合、および検証機能を提供する包括的な自動化フローを備えたTessent MemoryBISTや自動化とオンチップIPの組み合わせを提供し、自動車の電子システム内全体の半導体チップを、車両の機能動作中の任意の時点でテストおよび診断できるようにするTessent MissionMode、アナログ、アナログミクスドシグナル(AMS)、および非スキャンデジタル回路用のトランジスタレベルの欠陥シミュレータ「Tessent DefectSim」などが提供される。

また、Arm Cortex-R52プロセッサ搭載の安全管理機能の活用や、トランジスタおよびインターコネクトレベルのICの欠陥をターゲットとし、従来のテストパターンおよび故障モデルでは見逃されがちな欠陥を検出できる車載品質グレード自動テストパターン生成(ATPG)テクノロジ、Austemper SafetyScopeおよびKaleidoScopeへの連携リンクなども提供されるという。

なお、すでにアーリーアダプタによる評価が行われており、実際に使用したルネサス エレクトロニクスでは、新しいTessent LBIST-OSTソリューションに搭載されているObservation Scan(観測スキャン)テクノロジを活用することで、インシステムロジックBISTの時間を5分の1に短縮することができたとしている。