SUNVALLEY JAPANは、TaoTronicsブランドの完全ワイヤレスイヤホン「SoundLiberty 77」を9月18日に発売した。価格はオープン。店頭価格は7,000円前後を見込む。カラーはブラック。

  • SoundLiberty77

    SoundLiberty 77

IPX7防水に対応する、Bluetooth 5.0準拠の完全ワイヤレスイヤホン。最大の特徴は、左右同時伝送を実現するAirohaの「MCSync(Multi Cast Synchronization)テクノロジー」を採用し、音声の左右同時伝送に対応していること。

従来の完全ワイヤレスイヤホンで一般的な、片側を親機、もう片側を子機とする方式と比べて、接続の安定性を高め、音飛びや音の途切れなどの問題を抑えられる。この技術は、接続するスマートフォンなど再生機側のチップに依存せず、iOS/Android端末のどちらでも左右同時伝送が可能だ。

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    スマホなどから左右同時伝送に対応

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    従来の完全ワイヤレスイヤホン(左)と、SoundLiberty 77(右)の伝送方法の違い

6mm径のダイナミック型ドライバーを搭載しており、耐久性に優れ歪みを抑えるというPEEK(Poly Ether Ether Ketone/ポリエーテルエーテルケトン)と、低域強化のPU(Polyurethane/ポリウレタン)を組み合わせ、ダイナミックレンジを改善。広がりや奥行き感のある音場で、「エッジの感じられるキレの良い高域、量感もあるタイトな低音」を追求した。

BluetoothのコーデックはAACとSBCに対応。プロファイルはA2DP、AVRCP、HFP、HSPをサポートする。オートペアリングに対応し、同梱の充電ケースを開けるとすぐペアリングを開始する(初回接続のみ、デバイスとの接続設定が必要)。

連続再生時間は最大5時間。急速充電対応で、約10分の充電で約1時間使える。充電ケースと組み合わせると計20時間利用できる。イヤホンにタッチして音楽再生や通話などの操作ができるタッチコントロールを備える。重量は約44g。S/M/Lの3サイズのイヤーピースなどが付属する。

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    付属の充電ケース

音を聴いてみる

エド・シーラン「How Would You Feel(Paean)」を聴いてみると、中低域を支えるサウンドに爽やかなボーカルがそっと乗り、気持ち良いサウンドが印象的だ。低価格なダイナミック型の有線イヤホンと聞き比べてみても、SoundLiberty 77のほうが音場の広さを感じられた。

様々なジャンルの楽曲を聴いてみて共通するのは、高域や低域はあまり主張せず抑えめなこと。ただ、これは試用したサンプル機に付いていたイヤーピースが小さく、筆者の耳にきっちり合わなかったためかもしれない(製品版ではS/M/Lの3サイズが選べる)。メーカーが推奨している使い方ではないが、手持ちのイヤホンからfinal Eタイプのイヤーピースに付け替えてみたところ、埋もれていた音もある程度聞こえるようになった。

iOS/Android端末のどちらでも左右同時伝送を可能にするという点は興味深い。Xperia XZ1 Compactと組み合わせせてAbemaTVを観てみたところ、アニメでは多少ズレがあるものの、ニュース番組などでは人物の口の動きと音声にさほど遅延は感じられなかった。aptXであれば遅延がさらに抑えられるはずで、SoundLiberty 77も対応していると良かったが……。

今回は短時間の試用ではあったが、実売約7,000円と手ごろな価格もふまえると、完全ワイヤレスイヤホンの入門機としては十分に魅力的なモデルといえそうだ。