開放F値が小さいレンズが持つ表現の1つに、点光源の玉ボケがあります。SEL35F18Fは、この玉ボケの質がとてもいいなと感じました。

開放だと周辺はレモン状になりますが、F2.8あたりで本当の端以外はほとんど気にならなくなります。F4まで絞るとまんまるのきれいなボケになります。ボケ自体も年輪のようにならず、ふんわりとした透明感があってきれいです。

  • FE 35mm F1.8

    SEL35F18F(ISO100、1/125秒、F1.8)。中央以外はレモン状ですが、ふんわりとしたいい質のボケだと思います

  • FE 35mm F1.8

    SEL35F18F(ISO100、1/80秒、F2.5)

  • FE 35mm F1.8

    SEL35F18F(ISO100、1/60秒、F2.8)。このあたりになるとだいぶ気にならなくなります

  • FE 35mm F1.8

    SEL35F18F(ISO100、1/40秒、F3.5)

  • FE 35mm F1.8

    SEL35F18F(ISO100、1/30秒、F4)。ボケは小さくなりますが、まんまるのきれいな円形に

  • FE 35mm F1.8

    SEL35F18F(ISO100、1/50秒、F1.8)。別の場所で三脚を立てて撮影しています。中央部の光源が重なって見にくいですが、ふんわりとしたきれいなボケができています

  • FE 35mm F1.8

    SEL35F18F(ISO100、1/25秒、F2.8)

  • FE 35mm F1.8

    SEL35F18F(ISO100、1/20秒、F3.5)

  • FE 35mm F1.8

    SEL35F28Z(ISO100、1/30秒、F2.8)。こちらがSEL35F28Zの開放です。ボケの大きさが違うので、もしかしたらフォーカス位置がズレてしまったかもしれません。ボケの形に注目してください

  • FE 35mm F1.8

    SEL35F28Z(ISO100、1/15秒、F4)。F4でもやはりボケの形はよくないです

  • FE 35mm F1.8

    SEL35F18F(ISO100、1/640秒、F1.8)。開放F1.8ならではの前ボケを入れつつ、玉ボケのきれいさを……と欲ばってみました。RAWから露出や色を調整しています

  • FE 35mm F1.8

    SEL35F18F(ISO100、1/160秒、F4)。太陽が葉に反射してできる玉ボケを背景に入れてみました。F4まで絞って、周辺まできれいなまんまるにしています。こちらもRAWからの調整です

文句なしに「買い」のレンズ

希望小売価格は87,000円(税別)、ソニーストアの販売価格は69,630円(税別)です。使う前にスペックだけ聞いたときは、「あれ、強気な価格設定だな」と思いましたが、実際に使ってみると「それでも買い」というしか感想がありません。

開放F値1.8でボケがきれい、コンパクトで軽量、寄れて、解像力もAFも良し。35mmの画角も使い勝手が良く、ストリートスナップ、ポートレート、テーブルフォトなど、幅広い分野で活躍してくれます。文句なしにおすすめできるレンズです。