「自分たちらしく」撮りたいものを撮る姿勢を貫く

翌日のセカンドステージは「モノクロ指定」。富岡実業高校の作品は、カラーでこそ生きるカラフルな作品だけに、もともとはガラッと違う作品でいこうと作戦を予定していました。しかし、富岡実業高校のメンバーは公開審査会での講評で“火が付いた”のです。布目監督が「どうする? 予定通りセカンド(ステージ)は別の作品にする?」と聞いたところ、「私たちが撮りたいものを撮りたい」。翌日、予定していた路線変更を急遽取りやめ、ファーストステージの路線を踏襲することに決めたといいます。

  • カメラのセルフタイマー機能を駆使し、自分たちが被写体となって撮影を行う

これまでにホームステイ先や街で撮りためてきた別路線の写真を使わず、自分たちが被写体となった作品を新たに撮り始めたセカンドステージ。目ざとく面白いシチュエーションの場所を探し、身体を張って撮り続けていきます。布目監督も「本人たちが納得できるのが一番。僕は彼女たちを信頼し、任せるだけです」と語ります。

モノクロで、どれだけ自分たちの世界を表現できるのか。富岡実業高校のセカンド公開審査会は、期待と不安が半々のなかスタート。提出したのは、ファースト審査会の路線を突き進めた作品でした。

  • 富岡実業高校のセカンドステージ作品『雨が降ったら、飾ってね。』

  • 富岡実業高校のセカンド公開審査が始まる

講評を担当したフォトキュレーターの小高美穂氏は「昨日の講評を受けてもこの作品を出してきた彼女たちに、ブレないメンタルの強さを感じた。モノクロだが、動きが出ていて良かったと思うので、明日も楽しみにしている」とコメントしました。

  • 審査委員の小高氏は富岡実業高校のブレないメンタルを高く評価

しかし、審査委員長の立木氏は「夢中になって撮っているのが伝わっていいとは思うが、自分たちだけが楽しんでいる感じ。こうなると、審査員の助言は不要。励ましの言葉だけを受け取って頑張れ」と厳しめの講評でした。