配列にクセがあるキーボード

キーボードはテンキーなしの日本語配列です。キーピッチは19mmと十分な広さですが、一部のキー配列に変則的なところがあります。普通に日本語の文章を書くにはあまり影響ないと思いますが、プログラムやスクリプトなどで「\(円記号)」や「\(バックスラッシュ)」、「_(アンダーバー)」を多用する使い方だと、ちょっととまどうかもしれません。

  • m-Book U400S

    m-Book U400Sのキーボード

  • m-Book U400S
  • m-Book U400S

    「ろ(\)」キーや「\」キーの位置が通常の配列とは異なります

タイプ感はやや固めです。キーストロークは1.5mmで、押した瞬間に固めのクリック感がありました。入力時にキーの軸がブレるような感触があるものの、カチャカチャとした音はなくタイプ音は静かです。打ち下ろすように強く叩けばそれなりの音はしますが、全体的には静かなキーボードだといえるでしょう。

256段階の筆圧感に対応するペン入力

m-Book U400Sには、標準で手書き入力用のペンが付属します。ちょっとしたメモやイラスト制作に便利です。遅延はほんのわずかにあるものの、気になるほどではありませんでした。

  • m-Book U400S

    標準付属のペンとペンホルダー

  • m-Book U400S
  • m-Book U400S
  • m-Book U400S
  • m-Book U400S
  • USB端子にホルダーを差し込んでペンを立てたり、寝かせて一緒に持ち歩くことができます。これはいいアイディアです

ペンの筆圧感知は256段階です。他社製品の2in1 PCには、1,024段階や4,096段階の筆圧感に対応したモデルがあることを考えると、精度の面では若干劣るような気がします。しかし、手書きメモレベルなら256段階でも十分。微妙タッチが求められるイラスト制作には向きませんが、普段使いにはちょうどよく感じました。

  • m-Book U400S

    m-Book U400Sのペンで力を抜きながら選を描いた様子。筆圧感知の段数が少ないためか、線の「ヌキ」に甘さがあります。資料にメモを書き込んだり、ごく簡単なイラストを描くのには問題ありません

  • m-Book U400S

    4,096段階の筆圧感知に対応するSurface Proでは、繊細な表現が可能です

顔認証と指紋認証に対応、SDカードには非対応

インタフェース類は十分な構成です。USB端子はType-C×2とType-A(フルサイズ)×1の合計3ポート。Type-C端子のうち、左側のひとつだけ充電とDsiplayPort出力に対応しています。45W(20V/2.25A)あれば本体の充電が可能とのことですが、手持ちのモバイルバッテリー(25W)では充電できませんでした。やはり出力の大きいUSB PD製品が必要なようです。

  • m-Book U400S

    左側面にはUSB 3.1×2、ボリューム調節ボタン。左側のType-C端子のみ充電とDsiplayPort出力に対応しています

  • m-Book U400S

    右側面は電源ボタンとヘッドセット端子、USB 3.1、HDMI

  • m-Book U400S

    HDMIの映像出力は最大3,840×2,160ドットの4Kに対応。パソコン内やネットの写真、動画を、テレビの大画面で楽しめます

ひとつ注意したいのは、SDカードおよびmicroSDカードには非対応である点です。デジカメやAndroid端末などから、写真、動画、ファイルを転送するなら、USBケーブル経由(またはWi-Fi経由)で行う必要があります。

セキュリティ機能としてはTPM2.0のほかに、顔認証用の赤外線カメラや指紋センサーが用意されています。手軽なのは顔認証ですが、Webカメラ経由の盗み見などが不安なら、指紋センサーによる指紋認証を使うといいでしょう。どちらもパスワードやPINなどを入力することなく、Windows 10にサインインできるので非常に便利です。

  • m-Book U400S

    液晶ディスプレイ上部には100万画素のWebカメラと顔認証用の赤外線カメラを配置

  • m-Book U400S

    指紋センサーは電源ボタン内に内蔵されています

  • m-Book U400S

    付属のUSB-Type-C電源アダプタ。重さは実測で290g

見た目がよくて機能も豊富!

キーボードのキー配列やSDカード非対応である点はちょっと気になるものの、全体的な仕上がりはかなり良好です。外観はスリムで高級感があり、インタフェースやセキュリティ機能も充実。据え置き用にもモバイル用にも使える大きさと重さで、利用シーンを選びません。いろんな場面でPCを活用したい人におすすめします。

ということで、今回はm-Book U400Sの外観面や機能、使い勝手についてレビューしました。次回はパフォーマンスについて紹介します。

こまめブログ

著者プロフィール
こまめブログ

PCレビューサイト「こまめブログ」のなかの人。元書籍・雑誌編集者で現在はフリーライターおよびブロガーとして活動中。趣味は市場調査の名目でゲームをプレーすること。
・運営サイト:こまめブログ