ノートPCを使っていると、ちょっと物足りなく感じることってありますよね。
たとえばスペック。いま人気なのはCPUがCore i5でメモリは8GB、ストレージは256GB SSDの構成です。このスペックなら、ネットを見たり仕事の資料を作成するぶんには問題ないのですが、写真加工や動画編集などちょっと重めの作業では遅く感じることがあります。スマホで撮った動画をPCにコピーすると、容量が一気に減ってしまうことも。
そして、画面サイズと重さ。一番人気なのは15.6型液晶のモデルですが、重さがだいたい2kg以上と重くなります。バッテリー駆動時間もそれほど長くないので、外出先へ持ち歩くのには向いていません。次に人気の13.3型モデルは、軽くてバッテリーが長持ちする製品が多いものの、画面が小さくて見づらいという声もあります。
今回は、15.6型と13.3型の中間となる14型で、さらにコンバーチブル2in1 PCの「m-Book U400S」(マウスコンピューター)を取り上げてみます。メーカーからお借りしたm-Book U400Sの実機を使い、本体デザインや各部の使い勝手などについてレビューします。
注目したいのは、標準で16GBメモリと512GB SSDを搭載している点。上述した人気構成の2倍に相当する大容量です。これだけの容量があれば、メモリ不足で重いソフトの操作がカクカクしたり、ストレージの空き容量不足で困ることも少ないでしょう。
液晶ディスプレイは13.3型よりも若干大きい14型で、本体の重さは約1.5kgです。バッテリー駆動時間は約16.4時間と非常に優秀。その上、液晶ディスプレイが360°回転する2in1タイプで、ペン入力にも対応しています。セキュリティ面では、指紋センサーと顔認証用の赤外線カメラを搭載するなど、これでもか! というくらい機能が詰め込まれています。
スリムでラグジュアリー感あふれるデザイン
m-Book U400Sの外観は、とても高級感があります。従来のマウスコンピューター製品はどちらかというと見た目よりも内容(スペックとコスパ)で勝負! という感じでしたので、いい意味でマウスコンピューターらしくないデザインです。
フットプリント(接地面積)は幅322.8×奥行き218mm。A4サイズ(幅297×奥行き210mm)と比較して、横幅が2.5cm、縦幅が8mm異なります。A4用紙よりもふた周りほど大きいと考えれば、サイズ感をイメージしやすいでしょう。14型ノートPCとしては非常にコンパクトで、手になじむちょうどいい大きさです。
ただし重さは約1.5kg、実測値で1.459kgと、軽いわけではありません。最近は14型でも1kgを切る機種が出てきており、実際に手で持ってみたところ、それなりのズッシリ感がありました。
コンパクトな2in1ということを考えると、多少の重さは仕方ないところ。狭額縁の液晶ディスプレイとヒンジを動かすとなると、強度の高い素材でフレームや天板を頑丈に作る必要があるためです。また、アルミよりも軽量なマグネシウムは材料費が高いため、結果として本体の価格が上がってしまいます。強度とコストの兼ね合いから見ても、約1.5kgは妥当なところでしょう。
360度回転可能な液晶ディスプレイ
タッチ対応液晶ディスプレイのサイズは14型で、解像度は1,920×1,080ドットのフルHD。高級志向のノートPCには3,840×2,160ドットの4Kに対応するものもありますが、解像度が高いほどバッテリー消費量が増えるので、モバイル用途ではフルHDがちょうどいいのです。
液晶ディスプレイを360度回転させることで、タブレットとしても使えます。動画視聴やネットなど、キーボードを使わないときに便利なスタイルです。画面を45~60度くらい開くことで、スタンドモードやテントモードなどでも利用できます。
ステレオスピーカーは底面の左右に配置されています。ノートブックスタイルやタブレットスタイルでは音がややこもりがちで、音がクリアなのはボードスタイルやリラックススタイルです。サウンドはノートPCとしては比較的高音質ですが、低音が弱いので音楽をじっくり聴くにはヘッドホンやイヤホンがおすすめ。とはいえ、BGMとしてカジュアルに聴いたり、動画視聴などには問題のないクオリティです。
映像の色合いは鮮やかです。公式スペックには明記されていませんが、IPSパネル相当と考えていいでしょう。コントラストが高く自然な色合いで、視野角の広さも十分です。明るさは若干抑えられているように感じます。