今回はグーグルの定額制音楽配信サービス「YouTube Music」を掘り下げてみます。動画配信サービスのYouTubeと一緒に楽しんだり、Google Homeシリーズのスマートスピーカーと上手に組み合わせて活用する方法などを紹介しましょう。
YouTube Musicとは
無料版と有料版の違い
グーグルの音楽配信サービスを振り返ると、YouTube Music前身であるGoogle Play Musicが、2015年9月に日本上陸しました。2018年の11月に、YouTube Musicとして新しいスタートを切っています。グーグルの音楽配信サービスは今後、Google Play MusicからYouTube Musicへと段階的に統一される予定です。
YouTube Musicのサービスには、無料版と有料版があります。無料版は、楽曲再生の合間に広告表示が挟まれたり、利用にいくつかの制限が付きます。一方、有料版の「YouTube Music Premium」は、広告非表示、バックグラウンド再生(他のアプリを立ち上げても音楽再生が止まらない)、音声のみ再生、オフライン再生(端末への一時保存)など、リッチな機能が充実。有料版は月額980円で、プラス500円で最大6人までの家族と一緒に使えるファミリープランのほか、月額480円の学割プランもあります。
有料版の利用はAndroid端末経由がお得
YouTube MusicはモバイルアプリとPCブラウザで楽しめます。モバイルアプリはAndroid OSとiOSの両方に対応していますが、iPhone/iPadのユーザーがアプリから登録すると、有料サービスの利用料金が1,280円と少し割高になるので要注意です。できれば先にAndroid端末のアプリ、またはWebブラウザから申し込みを済ませ、それからiOSアプリにログインして使うことをおすすめします。
有料版のYouTube Music Premiumを申し込み前に試せる無料体験期間は、通常は1カ月間です。グーグルの最新スマホ「Pixel 3a/3a XL」を買って端末から登録すると、無料期間が3カ月に延長されます。また、ソフトバンク回線のユーザーも、無料体験を3カ月利用できます。さらにグーグルのスマホで上位モデルとなる「Pixel 3/3 XL」を購入すると、最も長い6カ月の無料体験期間が付いてきます。
YouTube Premiumとは別物
ここで、音楽配信サービスと同時期に始まったYouTubeの有料サービス、「YouTube Premium」についても簡単に触れておきましょう。こちらは広告非表示の動画再生、動画のバックグラウンド再生、オフライン再生、YouTube Originals対応などが含まれています。YouTube Musicは、本家YouTubeのプレミアムサービスに加入しなくても、単体で有料版サービスを申し込めます。互いの位置付けとしては、YouTubeの音楽コンテンツに特化したサービスがYouTube Music、ということになります。
続いて有料版YouTube Music Premiumのサービスをもっと掘り下げてみましょう。
YouTube Music Premium、楽曲数は約4,000万+無限大
YouTube Music Premiumで「聴き放題」になる楽曲の規模は、実に約4,000万曲です。ただ、YouTube Music Premiumの場合は、YouTubeに公開されている数え切れないほどのミュージックビデオを、YouTube Musicでも楽しめることが大きな特長です。
YouTubeには、プロとアマチュアを問わず、ユーザーが制作した動画を投稿できます。グーグルはYouTube Musicのローンチに合わせて、YouTubeにアップロードされているコンテンツの中から、「音楽を聴いてもらう」ことを主目的に作られたコンテンツを判別する専用のAIエンジンを開発。プラットフォームに組み込んでいます。
このいわゆる「AIフィルター」により、アップロードされている動画の中から、音楽系のコンテンツを選んでYouTube Musicに表示します。YouTubeにアップロードされたコンテンツの著作権については、Content IDの仕組みで厳重に管理・監視されています。
YouTubeを活動のプロモーションツールとして、またはファンとの交流の場として積極的に活用するアーティストも少なくありません。アーティスト単位のトップページにある「チャンネル登録」は、本家YouTubeとYouTube Musicが連動しています。登録をタップしてお気に入りとしてフォローすると、アーティストが発信した最新情報がメールなどで届くので便利です。