NTTドコモは、SIMロック解除手続きの条件を一部変更すると発表した。中古端末販売店で購入したり、知人から譲り受けたりした中古スマホであっても、今後はSIMロック解除に応じるようにする。2月20日から受け付ける。

中古で買ったドコモのiPhoneでも、auやソフトバンクなど他社の回線で使えるように

背景には、中古スマホを普及させたい総務省の意向がある。総務省は事業者向けのガイドラインを改正するかたちで、2019年9月1日までに中古端末のSIMロックを解除可能にするよう、携帯キャリア各社に義務付けていた。

中古スマホ促進に関する一連の流れは、これも同じく総務省が推し進める「完全分離プラン」導入により、キャリアによる端末価格の割引ができなくなることで、新しいスマホが買いにくくなるため、価格の安い中古スマホを流通させ穴埋めしようとしたものだ。完全分離プラン自体は、主に通信料金を下げ、消費者の負担を減らすという目的で進められている。

中古スマホの普及推進には、5Gなど新技術の普及を阻害するという危惧や、そもそも中古スマホの商品性を誤解した施策の恐れがあるといった意見もあるが、SIMロック解除が可能になることで、中古スマホが買いやすくなることは間違いない。

今回のNTTドコモのSIMロック解除は、2月20日以降、「ドコモオンライン手続き」および「ドコモショップ」で受け付ける。ドコモショップで手続きする場合、1回の受付で最大2台までのSIMロック解除が可能で、1台あたり3,000円の事務手数料が発生する。ドコモオンラインで手続きする場合の手数料は無料。解除後は、ドコモ端末であってもKDDI(au)やソフトバンクなど他社の回線を利用できるようになる。

(笠原光)