NECソリューションイノベータ、いーじー、田谷会の三者は2月4日、地域における交通課題の解決を目的に、地域版MaaSを視野に入れた共同研究を開始することを発表した。

  • 同研究に先立ち、2018年12月14日に小松市で開催されたアイデアソンの様子

    同研究に先立ち、2018年12月14日に小松市で開催されたアイデアソンの様子

地方では、車が不可欠な環境でありながら、自身で車を運転できず、日常生活を送るうえで必要な移動手段が確保できない人(移動制約者)が多く存在する。

田谷会が運営する介護施設の利用者からは、送迎に関し「自宅と施設の往復だけでなく、買い物に行ったり、知人の家に立ち寄ったりしたい」という希望があがるものの、法令上または安全上の理由から、規定以外のルートを通ることはできず、希望に添うことが難しい状況にあるという。

この共同研究は、石川県小松市に在住する移動制約者に対し、日常的な移動手段を確保できる環境を提供することを通じて交通課題の解決を目指すもの。

今回、日常生活を送るうえで必要な移動手段が確保できない移動制約者の課題を解決すべく、2月4日〜2月15日、田谷会が運営する小松市の介護施設において、多くの課題やニーズを抱えていると想定される高齢者を対象に、日々の交通における課題やニーズに関するヒアリングを実施するという。

ヒアリングでは、年齢、性別、家族構成などのほか、外出先、頻度などの生活調査と外出方法(徒歩、自転車、公共交通機関、家族による支援の有無など)を調査するとしている。

また、その移動手段の提供や確保を容易にするためのアプリケーションやサービスなどの検討を予定しているということだ。