KDDIは31日、2019年3月期 第3四半期 決算会見を開催しました。登壇した代表取締役社長の高橋誠氏は「売上高、営業利益ともに持続的に成長している」と説明。「分離プラン」や「中古スマホの取り扱い」への言及もありました。

  • 2019年3月期 第3四半期 決算会見に登壇した、KDDI 代表取締役社長の高橋誠氏

モバイル通信料金は減収だが……

KDDIの2019年 第1~3四半期の営業利益は、前年同期比87億円増となる8,225億円でした。ピタットプラン / フラットプランの導入により「au通信ARPA収入」が同365億円減となるも、「MVNO収入」が同158億円増、「ライフデザイン領域の付加価値ARPA収入」が同248億円増と、モバイル通信料金の減収を新たな成長領域で補う形になっています。

  • 営業利益の増減要因

ちなみに、高橋氏がKDDIの新社長に就任すると発表されたのは、ちょうど1年前の2018年1月31日でした。同社ではこの1年間、『通信企業からライフデザイン企業への変革』を掲げ、取り組みを加速させています。

プリペイドカード / クレジットカードの「au WALLET」をはじめ、オンラインショッピング「Wowma!」や、「au HOME」「auでんき」「auの生命ほけん」「auのローン」といった”新たな成長領域”が営業利益全体を押し上げています。

4月に「au PAY」がスタート

高橋氏によれば、au WALLETの発行枚数は2,000万枚を超え、そのポイント・チャージ残高は1,000億円を超えたとのこと。これをKDDIが展開するさまざまなサービスで利用可能にすることで、au経済圏の拡大を目指します。

  • au WALLETのポイント・チャージ残高を利用できるサービスを拡充。au経済圏の拡大を目指します

直近では4月に「au PAY」がスタートする見通し。高橋氏は「この分野では後発となりますが、月間900万人が利用するau WALLETアプリから使用できること、残高1,000億円をアセットとしながら事業を拡大できること、楽天とのパートナーシップによりサービス開始時に100万個所でスマホ決済できること、これらの強みを活かせば充分に競合サービスに対抗できると考えています」と説明しています。

「分離プラン」や「中古スマホ」にも言及

高橋氏は引き続き、質疑応答で記者団の質問に回答しました。

2018年夏に、菅義偉官房長官が「携帯電話の利用料金は、あと4割は下げられる余地がある」と発言するなど、これまで何かと議論の的になってきた大手キャリアの料金プラン。

先日、総務省が開催した携帯電話料金の引き下げを議論する有識者会議では、モバイル端末の代金と毎月の利用料金を分離する「分離プラン」の義務付けが緊急提言されました。3月にも法律(電気通信事業法)の改正案が国会に提出される見込みです。

  • 記者団の質問に回答する高橋氏

この分離プランについて聞かれると「KDDIでは、すでにピタット / フラットプランを一昨年の夏に導入済み。その結果、3,800億円ほどのお客様還元につながりました。ドコモさんは、2019年の4~6月くらいに分離プランを入れると聞いています。うちと同等の料金水準で来れば良いなぁと思いますが、競争の世界なので、もう少し踏み込んで来られることもあるでしょう。しっかり対応していければ」と回答しました。

分離プランでは、キャリア側で端末の価格を割り引くことができません。その結果として、高騰化するスマートフォンの買い控えが起こる可能性も指摘されています。

実際、スマートフォンの販売台数が落ちていることについて聞かれると「市場の流動性が落ちています。昨年ほど機種変更の台数も出ていません」と回答。総務省ではこの打開策として、中古のモバイル端末を取り扱うよう提案を行っていますが、これについても「中古端末の活用が特効薬か、いまのところは分からない。われわれが積極的に取り扱うかどうか、まだ検討していない段階です」と答えるにとどまりました。