なにしろCPUがどうなるのかわからないと言う状況だけに、はっきりとは断言できないが、恐らくSunny CoveというかIce LakeはPCI Express Gen4に対応する。

これにあわせて、DMIもDMI 4.0(要するに16GT/secの4レーン)になると思われるので、新チップセットが必要となり、これはIntel 400シリーズチップセットになるはずである。

  • Photo09:引っ越し当日、業者さんが帰ったあとで途方に暮れるの図。この2日後に猫を移動させないといけないので、まず猫のご飯とトイレの場所を作るところから作業開始

気になるのは、これが従来と互換性のある形で導入されるかどうかだ。いままでのIntelのやり方からすれば、恐らくこのタイミングでCPUのSocketを変える(LGA1152とか)だろう。

問題はその新チップセットを、14nmで作るほどの余力がIntelにあるかどうかである。もしIntelの10nmが極めて順調に推移し、2019年末に大量に量産出荷されるようなことになれば、14nmの需要はかなり緩和され、14nmでチップセットを量産しても問題はないだろう。

ところが10nmのCPUの出荷量がそう多くなく、引き続きメインストリーム向けは14nmでなんてことになると、2020年に入っても14nmの需要が減らない。既存のIntel 300チップセットですら22nmに移行させてカバーしている状況で、さらに14nmでチップセットを増やすほどの余地がIntelにあるのか、正直疑問ではある。

とはいえ、22nmでPCIe Gen4のチップセットが作れるか? というと疑問である。技術的に言えば「不可能ではない」とは思うが、かなり大変だろう。見かけはGen4相当の16GT/secであるが、実際はGen3相当の8GT/secでの通信に留める(仕様的にはこれは可能である)なんて形で回避するのかもしれない。

現状のIntel 300シリーズだが、プロセス編でも紹介した通り、Intel H310Cに加えてIntel B365Cも出てきている。

この調子だと、かなりの製品が全部22nmに戻りかねない勢いだ。そしてZ390だけは残るが、こちらは生産を絞り、その一方でH370をDisconにしないといった形で2019年中はなんとかしのぐのではないか、と筆者は想像している。

仮に2019年中にIntel 400シリーズが登場するとすると、恐らく第4四半期になるだろう。主な違いはDMI 4.0とI/Oレーンの増加/PCIe Gen4対応、それと内蔵されるWi-FiがIEEE 802.11acからIEEE 802.11axに進化する程度であろう。