12月12日から14日にかけて東京ビッグサイトにて開催されているエレクトロニクス製造サプライチェーン総合展示会「SEMICON Japan 2018」において、コネクテックジャパンは第2世代のフリップチップボンダを搭載したデスクトップファクトリー「MONSTER DTF」の実機デモなどを行なっている。

  • 「MONSTER DTF」
  • 「MONSTER DTF」
  • デスクトップファクトリー「MONSTER DTF」の実機デモ

第2世代のフリップチップボンダでは、前世代比で軽量化と高精度化を実現。前世代と比べて数十kgほど軽くなったことで、設置にかかる負担や設置場所の条件などが以前よりも軽減できるようになったという。

  • 第2世代フリップチップボンダ

    「MONSTER DTF」の第2世代フリップチップボンダ部分

また、前回も展示されていた10μmピッチの接合技術「MONSTER PAC 10μm」も技術的な進化を果たし、10μmピッチによる配線・バンプ同時形成プロセスを実現したことが紹介されているほか、同時形成が施された実物の展示も行なわれている。

  • 10μmピッチによる配線・バンプ同時形成プロセス
  • 10μmピッチによる配線・バンプ同時形成プロセス
  • 10μmピッチによる配線・バンプ同時形成プロセスのフロー図と実際に形成された基板。前回は左のグレースケールマスクとマスターモールドのみが展示されていた

さらに近年の高速通信を支える光ファイバを80℃で±3μmの実装精度を提供する技術の紹介が行なわれている。こちらは現在開発中の技術となるが、すでにサンプルの供給は開始しているという。このほか、同社ブースでは、実際にすでに同社の技術を活用して国内外のパートナーが販売しているデバイス、当該コンポーネントなどの展示も行なわれている。

  • 光トランシーバの高精度低温実装技術

    サンプル出荷中とする光トランシーバの高精度低温実装技術の紹介パネル

同社はこの2年で提供する多品種変量パッケージ開発製造受託ビジネス「OSRDA(Outsourced Semiconductor R&D Assembly)」の引き合い件数が3000件を超すなど、注目を集めており、確実に案件数を伸ばしてきているという。そのため、新潟県妙高市に構える本社工場の生産ラインの増設を2019年3月ころまでに行なう予定で、これにより需要の増加への対応を図って行く模様だ。

  • 実際の活用事例

    同社の技術を活用したメーカーの製品と、同社が請け負ったセンサ部分の紹介の一例

半導体のプロセス微細化の速度が鈍化する一方、さまざまな分野に半導体が活用される中、高性能化を実現するために実装技術やパッケージング技術の進化が求められるようになっているが、そうしたニーズに応える実装技術は、従来技術では困難であったり、複雑であったりといった課題があった。同社の技術は、こうした従来の技術課題を解決できる可能性が高いもので、IoT社会が本格化していく今後、同社への相談や引き合いはさらに強まることが予想される。