グラフ70~81がMemory/Cache Latencyである。グラフ70~75がInstruction/Code Memory、76~81がData Memory(次ページ)だ。それぞれについて、Sequential、In-Page Random(Random Accessだがその範囲がPage境界である4KBを超えない)、Full Randomの3パターン、かつ結果はCycle(L0~L3アクセス用)とns(Memory Access用)ということで、合計12枚である。
まずInstruction/CodeのSequential(グラフ70・71)。第9世代は16MB L3を搭載している関係で8MBにおけるCore i7-8700Kのみ数字が悪化しているが(Core i7-9700Kは12MBであるが、今回は仮想のものなので16MB存在する)、本来はCore i7-9700Kもこれと同じような結果になるはずだ。さて、L0~L3では大きな違いは見いだせないし、Memory Accessでもグラフ70だと違いがあるように見えるが、71だと実際は大した違いではなく、まぁ同一である。
In-Page Random(グラフ72・73)でもこの傾向は一緒。強いて言えば256KBのところでCore i7-8700Kのみ1cycle Latencyが多いのは(というか、第9世代にすると1cycle少ない)、Core i7-8700Kのみならず、Core i7-7700Kも同じだったことを考えると、第9世代で改良された部分なのかもしれない。(「Intel Core i7-8700K/Core i5-8400レビュー - Coffee LakeはRyzenを突き放せるか」のグラフ107以降を参照のこと)
この傾向はFull Random(グラフ74)でも見られるが、違いはその程度。ちなみに、そのRandom AccessだとCore i7-8700KのみちょっとLatencyが増えているが(グラフ75)、これがData Memoryだとどうなるかはチェックしておく必要がある。