Apple Pencilとともに登場した12.9インチモデルのiPad Proは、クリエイティブ用途を強く意識した製品だった。これは、その後登場した9.7インチ版、10.5インチ版が、ポストPCのポジションを狙っているのとは異なるコンセプトだった。

Apple Pencilは登場から3年たっても、依然として優秀なペンデバイスとして評価されている。これを生かしたドローイング系アプリや3Dデザインツールなども数多く登場し、人気を集めている。

しかし、クリエイティブソフトウェアの世界は依然としてAdobeが支配している領域が非常に大きく、AdobeがフルバージョンのアプリをiPad向けに提供しない限り、Apple Pencilの優秀さがクリエイティブの現場では生かされないであろうという状況が続いてきた。

Adobeは、昨年まで、Windows向けデスクトップアプリのタッチ対応を進めており、タッチデバイスがないMac、そもそもアプリが提供されていないiPadは、水をあけられ、差が開くばかりとなっていた。