東京・中野サンプラザでは10月27日・28日の2日間に渡って、フジヤエービックが主催するイベント「秋のヘッドフォン祭 2018」が開催されています。毎度バラエティに富んだポータブルオーディオ製品が集まるこのイベントで、ライター・山本敦が「お財布に優しい高コスパ製品」をピックアップしてみました。

パイオニア、20,000円を切る全部入りヘッドホン「SE-MS9BN」

Bluetoothワイヤレス再生とアクティブノイズキャンセリング機能をひとつにした「全部入り」の、プレミアムクラスのヘッドホンがいま人気です。ところが多くの全部入りヘッドホンは40,000円に迫る高価なものが多いので、欲しいけれど手が出ないという方も多いのではないでしょうか。音と性能が信頼できて、価格もこなれている全部入りヘッドホンを探しているという方に、パイオニアが11月下旬に発売する新製品「SE-MS9BN」を紹介しましょう。

  • パイオニアのBluetooth対応アクティブ・ノイズキャンセリング機能搭載ヘッドホン「SE-MS9BN」

価格はオープンですが、発売時にはちょうど20,000円を切るくらいで店頭に並びそうです。カラーバリーエーションはブラックとゴールドの2色。40mm口径のドライバーを搭載した、ゆったりとした装着感も魅力的なアラウンドイヤースタイルのSE-MS9BN。Bluetoothのオーディオコーデックは、ハイレゾ相当の音質を特徴とするaptX HDまでサポートしているので、とてもきめ細かな中高域と、伸びのあるメロディ、スピード感あふれる低音再生を実現しています。

本機にたずさわったオンキヨーの小日向亮祐氏は「パイオニアのBluetoothヘッドホン、SE-MS7BTのユーザーからもっとリッチな低音が楽しめるワイヤレスヘッドホンが欲しいという声を受けて、アウトドアリスニングに最適なサウンドを追求してきた」と開発の軌跡を振り返ります。

ヘッドホンを装着したまま、周りの音にも注意を向けたい時に便利な外音取り込みモードも搭載。付属のケーブルをつなぐとハイレゾ対応の有線ヘッドホンにもなります。頭を柔らかく包み込むような装着感は本当に心地よく、このヘッドホンなら飛行機や電車など乗り物での旅も長時間快適に過ごせそうです。

  • 開発を担当したオンキヨーの小日向亮祐氏

パイオニア、1,000円ちょっとの高音質イヤホン「SE-C1T」

Bluetoothワイヤレスイヤホンが大ブレイク中とは言え、アナログイヤホンジャックを搭載するスマホやポータブルオーディオプレーヤーもまだ沢山あります。気軽にいい音が楽しめる、お気に入りの有線イヤホンはいつになっても複数のモデルをキープしておきたいものです。

11月下旬に発売を予定するパイオニアの「SE-C1T」は、発売時の予想価格が1,200円から1,300円前後という驚きの親しみやすさを実現したエントリークラスの有線イヤホン。6色のカラフルなバリエーションを揃えています。

  • 1,000円台前半で驚きの高音質を実現したパイオニアのイヤホン「SE-C1T」

ハウジングのサイズがコンパクトなので、女性にも快適な装着感が得られそう。9mm口径のドライバーから出る音をダイレクトに耳の奥まで届ける「イヤーダイレクトマウント構造」による、活き活きとしたハリのあるサウンドが特徴です。この価格帯の平均値を大きく超える高いパフォーマンスをぜひ多くの方々に体験して欲しい。2018年末にかけてオススメしたい入門向けイヤホンです。

  • 「SE-C1T」のパッケージ

final、3,000円を切るハイレゾ対応イヤホン「E-1000」

日本のヘッドホン・イヤホンブランドであるfinal(ファイナル)からは、優れたコストパフォーマンスが人気のイヤホン「Eシリーズ」の新製品「E1000」が11月30日に発売されます。

  • finalから人気の「Eシリーズ」の新製品となる「E1000」が登場。2,000円台のハイレゾイヤホンとして要注目のモデルです

ファイナルのEシリーズは、ポータブルオーディオリスニングのための良質な入門機をコンセプトとして2017年春に立ち上がり、その第1弾である「E3000」と「E2000」は、今なお人気が続くロングヒットシリーズになっています。今回発表されたE1000は6.4mm口径のダイナミック型ドライバーを搭載。金属切削加工ハウジングを持つE3000/E2000の正確できめ細かなサウンドに比べると、樹脂製ハウジングのE1000は線のしなやかさとタッチの柔らさを特徴としています。

Eシリーズの中でも最エントリークラスに位置付けられているE1000は2,480円前後という価格も魅力。ハイレゾ再生の入門機としても広くおすすめできます。カラバリにはブルー/ブラック/レッドの3色があります。

  • 樹脂製のハウジングによる柔らかく一体感のある音が特徴です

FenderギターのDNAを受け継ぐイヤホン「NINE」

先日発表されたばかりのFenderのイヤホンも、秋のヘッドフォン祭に勢ぞろいしました。中でも9.25mm口径のダイナミック型ドライバーを1基搭載する「NINE」は1万円台で買えるFenderのイヤホンとして要注目です。予想売価は14,280円前後。カラバリにはメタリックな質感のブラックとパールの2色があり、ケーブル交換も楽しめます。今年一番ロックなイヤホンをぜひこの機会にチェックしてみてください。

  • 10,000円台で購入できるFenderのイヤホンとしてチェックしておきたい「NINE」

ヌアールから来春登場予定のハイレゾ対応イヤホン

日本の若くイノベーティブなイヤホンブランドであるNUARL(ヌアール)は、次世代のハイレゾ対応イヤホンとして開発中のプロトタイプをブースに展示しています。

今回出展した仮称「X21」は有線接続のハイレゾ対応イヤホン。自社設計による6mm口径のダイナミック型ドライバーをコンパクトなハウジングに載せて、快適な装着感を徹底的に追求しました。ハウジングの素材には真鍮を使っています。

  • NUARLが開発中のハイレゾイヤホンの試作機「X21」。6mmドライバーを搭載

ハウジング内部の反響音による歪みの発生を抑えて、クリアなサウンドを引き出すHDSS(High Definition Sound Standard)技術を搭載したモデルのラインナップとして、来春ごろに発売を予定。価格は10,000円〜12,000円前後に落とし込む予定だそうです。

ブースにはチューニングを変えて異なるキャラクターを持たせたふたつの試作機「X21/B」と「X21/N」を用意。来場者アンケートも参考にしながら、最終的な音を仕上げていくそうです。それぞれの違いはぜひヌアールのブースで確かめてみてください。

  • チューニングを変えたふたつのX21による人気投票を開催中です

新しいワイヤレス機能までフル盛り。FiiOの新ハイレゾプレーヤー

エミライが取り扱う中国のオーディオブランド、FiiO(フィーオ)からもユニークでコスパの高い製品が登場します。

ポータブルオーディオプレーヤーの「M9」は高品位なDACに、2.5mm/4極のバランス接続用端子を搭載。直販サイトの販売価格は32,800円(税別)。盛りに盛ったたくさんの機能の中には、Huawei(ファーウェイ)が推奨するワイヤレスでハイレゾ相当の高音質再生を実現する、新しいBluetoothオーディオのコーデック「LHDC」をベースにしたプラットフォーム「HWA」への対応も含まれます。Bluetooth再生で最大96kHz/24bitの高音質再生が楽しめます。

今回、ヘッドフォン祭の会場でFiiOのCTO(最高技術責任者)であるKean Zhang氏に新しいMシリーズのコンセプトをたずねることができました。

  • FiiOのCTOであるZhang氏にインタビュー

Zhang氏は「FiiOはこれからますます多様化していくことが予想される、ポータブルオーディオで音楽を楽しみたいというユーザーのニーズに幅広く答えられるラインナップを展開するためにMシリーズを立ち上げました」と語ります。

FiiOは今年に入ってM7、M9と立て続けにポータブルオーディオプレーヤーの新製品を発売しています。先行するM7は27,700円(税別)の商品ですが、Zhang氏は「前後の価格帯にラインナップを広げていく」ことにも積極的な姿勢を打ち出しています。

HWAについては「中国やアジアで勢いよく伸びているHuaweiのスマホを使っているユーザーには、オーディオにこだわりのある方が大勢います。彼らが最近になって、Bluetoothでハイレゾに迫るワイヤレス体験を楽しめるプラットフォームとしてHWAに注目するようになっています。同じHWAのプラットフォームにいち早く対応して、FiiOの先進性をアピールしたい」との戦略をZhang氏は考えています。

HWA/LHDCによるハイレゾ相当のワイヤレス音楽再生を楽しむためには、Bluetoothオーディオ機器の送り手と受け手、双方の機器がこれに対応している必要があります。FiiOでは送り出し側のプレーヤー機器であるM9のほか、レシーバーチップを内蔵したBluetoothアダプター「BTR3」も商品化しています。国内でも10月から販売がスタートしていて、直販サイトの販売価格は9,600円(税別)。同じくHWA/LHDCに対応しているHuaweiのスマホ「P20 Pro」「P20」との組み合わせでも高品位なワイヤレス音楽再生が楽しめる製品として要注目です。

  • HWA対応のBluetoothレシーバー「BTR3」。さまざまな有線ヘッドホン・イヤホンをBluetooth化できるユニットとしても注目です