X1 Carbonが便利なのは、USB Type-C端子で本体を充電できることです。仕事先にUSB Type-Cの充電ケーブルがあれば、ACアダプターや電源ケーブルを持ち運ぶ必要はありません。そしてさらに便利なのが、USB PD(Power Delivery)対応のモバイルバッテリーからも充電できることです。

バッテリー駆動時間については、レノボの公称値で最大20.9時間となっています。実際に使ってみると、液晶ディスプレイの輝度が100%の状態では、朝から使い始めて午後の15時~16時ごろにアラートが出ることがありました。実駆動時間は6時間という印象です。ただし、ディスプレイの輝度を50%に落とすと、もう少しバッテリー駆動時間は長くなり、Windows 10のバッテリー残量の表示も1時間ほど伸ばせました。

  • コヤマタカヒロのモバイルノート実戦記 - ThinkPad X1 Carbon・第2回

    電源が取れない場所での仕事も、USB PD対応のモバイルバッテリーがあれば安心。100%の状態でモバイルバッテリーを接続すると、それから4時間以上は100%をキープしていました

話が前後しますが、USB PD対応のモバイルバッテリーがあれば、X1 Carbonをさらにバッテリー駆動できます。今回、45W出力に対応したcheeroの「cheero Power Deluxe 20100mAh」を接続してみましたが、問題なく充電ランプが点灯。Windows 10上でも充電を認識できました。スマートフォンの充電用に持ち歩くモバイルバッテリーを、PD対応のものに買い替えればよいので、USB PD充電に対応したX1 Carbonは非常に魅力的です。

X1 CarbonのUSB Type-C端子は、映像出力もできます。HDMI端子も搭載していますが、4K出力は30Hz。しかし、USB Type-C端子の映像出力は(信号的にはDisplayPort)、30Hz出力よりも表示がなめらかな60Hz出力に対応します。

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    2つのUSB Type-A端子とHDMI端子を搭載する、RayCueの「USB Type C Hub 多機能ハブ」を用意。4K/60Hz出力ができました

筆者はRayCueの「USB Type C Hub 多機能ハブ」を利用して、4K/60Hz出力を行いました。自宅で仕事をするときなどは、X1 Carbonの液晶ディスプレイと単体の4Kディスプレイを使ったデュアルディスプレイにして、より快適な環境を整えられます。

ただ、同じUSB Type-C対応アダプターでも、別のノートパソコンで使えていた「Plugable USB Type-C - HDMI 2.0 変換アダプター」では、残念ながらX1 Carbonからの映像出力はできませんでした。USB Type-Cの変換アダプターは、動作の可否をしっかりと調べて選ぶ必要があるようです。