Lenovoは1月8日(米国時間)、ビジネス向けノートPC「ThinkPad」のプレミアムラインである「ThinkPad X1」シリーズの2018年モデルを発表した。実機展示を基に、従来製品と何が変わったか紹介する。
2018年モデルに共通する特徴として、内部的なところから説明すると、CPUが第8世代のIntel Coreプロセッサに刷新し、パフォーマンスや電力効率が向上した。また、ハイエンド構成ではHDRをサポート。輝度のレンジが広く、色の再現が高い。
Amazonの音声アシスタント「Alexa」に加えて、音声での起動に対応する360度のFar-Fieldマイクを搭載する。なお、実際のAlexa対応は米国で2018年前半を予定する。
さらにThinkPad X / T / LといったClassicモデルと同様に急速充電に対応。65Wのアダプターの場合、60分で80%まで充電できるという。例えばThinkPad X1 Carbonは最大15時間の長時間駆動をうたうが、バッテリーが切れても1時間の充電でさらに12時間の駆動が可能になる。
外観面では従来の「Lenovo」ロゴが「X1」のロゴに変わっている。Classicモデルも薄型化していることから、違いをはっきりさせるためのデザイン的アクセントといえるかもしれない
ThinkPad X1 Carbon 2018年モデル
クラムシェル型のThinkPad X1 Carbonは、2018年モデルで第6世代を迎える。2017年に投入した第5世代では、狭額縁ディスプレイを採用することで大幅な小型化を実現した。第6世代ではその本体サイズを引き継いでいる。
アップデートの大きなポイントはディスプレイだ。2018年のThinkPad X1 Carbonでは、選択可能な液晶パネルとして次の4種類から選択できる。
フルHD(1,920×1,080ドット)IPS / タッチ対応フルHD(1,920×1,080ドット)IPS / WQHD(2,560×1,440ドット)IPS / Dolby Vision HDR対応WQHD(2,560×1,440ドット)LTPS(Low Temperature Polycrystalline Silicon:低温ポリシリコン)。
Dolby Vision HDR対応のノートPCは、ThinkPad X1 CarbonとThinkPad X1 Yogaが初めてで、最大500nitの高い輝度を実現しつつも、駆動時間への影響は300nitのディスプレイと変わらないという。このほか100%Adobe RGBに対応する。
ディスプレイ上部に配置されたカメラは通常のHDカメラのほか、赤外線センサーを備えたIRカメラを選択できる。通常のHDカメラでは、物理的にレンズを塞いでプライバシーに配慮する「ThinkShutter」を搭載する。
インタフェースでは、Thunderbolt 3(USB 3.1 Type-C)×2、USB 3.0×2、HDMI、マイク/ヘッドホンジャックは変わらないが、従来のイーサネット拡張コネクタに変えて、拡張ドック「ThinkPad Ultra Docking Station」と接続するときに使うドッキングコネクタを用意する。
このThinkPad Ultra Docking Stationは、X1 Carbonだけでなく、Classic ThinkPadも対応。スライド式で従来よりもつけはずしがしやすく、薄型筐体にも対応することから長い世代にわたって利用できるという。
また、従来通りLTE-A対応だが、SIMがMicro SIMからNano SIMへと変わっている。