2016年5月より始動したアイドル×音楽アプリゲーム『8 beat Story♪』(エイトビートストーリー。以下:エビスト)。本アプリはアンドロイドたちによる音楽が中心となった世界で、「音の杜学園」という学園に集まった学年も性格もバラバラな8人が「8/pLanet!!」というグループを組み、アンドロイドに音楽でバトルを挑む、というストーリーで展開するゲームである。

そんな「8/pLanet!!」(ハニープラネット、以下ハニプラ)の物語はアンドロイドの進化型「Type_Z」の登場で大きく動きだす。新型アンドロイドと関わることでアンドロイド、そして音楽に対する8人の想いが揺れ動くこととなる……。

  • 野村麻衣子(のむらまいこ)。10月2日生まれ。神奈川県出身。賢プロダクション所属。主な出演はアニメ『若おかみは小学生!』藤原眉子役、ゲーム『Tokyo 7th シスターズ』越前ムラサキ役ほか(右)
    森下来奈(もりしたらな)。10月14日生まれ。岐阜県出身。俳協所属。「5時に夢中!」などのナレーションなどで主に活躍。『8 beat Story♪』虎牙ミント役がアニメ・ゲーム系作品としてはデビュー作となる(左)
    撮影:Wataru Nishida(WATAROCK)

今回はゲーム、そして「ハニプラ」の4thライブに乱入した新ユニット「2_wEi」 (ツヴァイ)の虎牙アルミ・虎牙ミントを演じる野村麻衣子と森下来奈にインタビュー。

初めての舞台となった「ハニプラ」4thライブの感想と早くも決定した11月18日に行われる「2_wEi 1stLIVE」への意気込みなどをうかがった。

共通点はお姉ちゃん

――まず、それぞれが演じられているキャラクター、虎牙アルミ・虎牙ミントについて教えてください。

野村 アルミさんは諸事情で開発途中に世界から葬り去られしまったアンドロイドです。そんな彼女はアンドロイドの進化型「Type_Z」として目覚めます。普段は「ぽやん」としていますが、ライブや歌うシーンになると豹変して絶望を叫ぶ、そんなアンドロイドですね。

森下 ミントさんはアルミさんの妹で、姉と同じく、人間の都合でないものとされてしまったアンドロイドです。性格としては猟奇的な自分がカッコいいと思っていて、ライブでもお客さんたちを見下すんですよ。でも、お姉ちゃんのことは大好き! そんなお姉ちゃんが普段は「ぽややん」としていることから、お世話をしてあげている、実はしっかり者で所帯じみているところもある子ですね。

  • 虎牙アルミ

――演じるうえで意識していることは?

野村 ディレクションで何度も「普段のアルミはとにかく空っぽで!」とご指導いただきましたので、その点は常に意識しています。

森下 私は「とにかく強く!」というのを意識しています。ディレクションでは周りを引っ掻き回すくらいのテンションで噛み付いて、とご指導いただきました。ただ、いじめっ子というよりかは小悪魔的でわがままな感じが出ればいいなと思いながら演じています。

  • 虎牙ミント

――そんなキャラクターと似ていると感じる部分は?

野村 アルミさんは歌への想いがとても強いのですが、私自身も歌うことが好きなので、その点は少し似ている気がします。

森下 私は大好きなお姉ちゃんがいるという点が似ているかな。

野村 私もお姉ちゃんがいて仲がいいんですけども、らなちゃ(森下)の話を聞いているととても勝てない(笑)。

――そんなにですか!

森下 私は普通だと思っているんですけどね(笑)。年齢がひとつしか違わないので友達のような感覚なんですよ。以前、別々のタイミングで買った服が色違いで一緒だったということがありました。

――感性が似ているから仲がよいのかもしれませんね! ちなみに、今回の役はオーディションを受けて決まった?

森下 そうですね。

野村 オーディションではセリフを読んだり歌を歌ったりしました。

二人の出会いは……すれ違い?

――オーディションに受かったときはどういうお気持ちでしたか?

野村 アルミさんの攻撃的な面は自分にはない部分なんです! だから、演じるのは楽しいだろうなと思えたので、受かったときはとても嬉しかったですね。

森下 私、最初はアルミさん役のオーディションを受けていたんですよ。

野村 そうだったんだ!

森下 うん。お姉ちゃん役でオーディションテープを録って送ったんですけど、運営の方に妹役もやってくださいと言われてテープを録り直しました。そして今に至る、という感じです。最初はお姉ちゃん役だと思っていたので、妹役もやってみてと言われたときは焦りました(笑)。だから、受かったというお報せをいただいたときはビックリしましたね。嬉しさももちろんありましたが、驚きのほうが上まっていた気がします。

――もしかすると運命だったのかもしれませんね。

森下 そうだったなら嬉しいです!

――オーディション後、お二人が出会ったのはいつ頃でしたか?

野村 実はそれぞれで認識の齟齬がありまして……。私が覚えているのは、「ハニプラ」の3rdライブを見に行ったときなんです。そのときはまだ誰がミントさんの役を演じるか知りませんでしたが、何となく私の隣に座る人がそうなんだろうなと思っていて。そして、隣に座ったのがらなちゃでした。

森下 私は全然そういうことを思っていなくて(笑)。ただ、ライブのときに入場口でいただいたペンライトの付け方が分からなくて、当時は名前も知らなかったまいちゃ(野村)に「すみません、これどうやって点けるんですか」と聞いたことは覚えています(笑)。

――お互いを知らない状態でまずは出会っていたんですね! その後、お二人が実際に話すようになったのはいつ頃でしたか?

森下 初めてのキーチェックの時にスタジオで会いました。歌が上手な方だと聞いていましたが、本当に上手だなと思ったことを鮮明に覚えています。

野村 嬉しい!

――そして、お二人が出会って「2_wEi」が動きだします。ユニット名の由来は?

森下 ドイツ語で2という意味の「Zwei(ツヴァイ)」と数字の「2」が掛け合わさりこのユニット名になりました。姉妹ユニットで活動していることが強調されるいいユニット名だと思っています。

野村 色々なユニット名の候補を見せてもらいましたが、私はこの「2_wEi」というのが気に入って、このユニット名がいいです!と伝えました。らなちゃは?

森下 どれもカッコよかったから決められなかったんですけども、短くて一番覚えられそうだと思っていたのが「2_wEi」でした(笑)。

  • Despair」

  • 「UNPLUG」

――「2_wEi」としては「Despair」「UNPLUG」の2曲を披露されましたね。

野村 「Despair」はタイトルの通り二人の絶望を表現した曲です。最初に聞いたとき、二人のデビューに相応しい一曲だと思いました。

森下 彼女たちの絶望を歌っている曲だよね。ひたすら強い曲で、人間や今の立場に対しての怒りの気持ちが出ていると思います。英語のラップが多くてとても挑発的で、怒りを叫んでる感じです。とても攻撃的でインパクトのある曲です!

――「UNPLUG」のほうはいかがですか?

野村 二人の生い立ちとリンクしている歌詞が印象的な楽曲です。

森下 人間に裏切られて悲しみを、悲痛な叫びとして歌っている曲です。Despairは、UNPLUGの悲しみが怒りになった感じかなあって。ゲームのストーリーを読んでからこの歌詞を改めて見るととても胸が痛くなります…

野村 この曲を聴いていただければ、アンドロイドだけどちゃんと痛みを感じている、ということがわかると思います。