iOS 12では、FaceTimeに待望のグループビデオチャット機能が追加された。最大32人までのビデオチャットに対応する。
複数人でビデオチャットするには、Facebook MessengerやGoogle Hangtouts、Skypeなど、他のプラットホームのアプリを利用しなければならなかった。確かにこれらのアプリはAndroidやパソコンでも利用できるため、Appleデバイスに閉じているFaceTimeは不利な状況にあった。
その一方で、iPhoneを利用している家族同士や職場のメンバー同士では追加アプリなし、電話番号のみで手軽なビジュアルコミュニケーションを実現していた。そして、高いセキュリティもまた魅力となっていた。
ビデオチャットの開始方法は、iOS 12のFaceTimeアプリからグループを作るか、iMessageで既に進行しているグループメッセージの上部をタップして「FaceTime」ボタンを押すだけでよい。
グループメンバーはかかってきたときに取れなくても、進行中のチャットにiMessageの中から参加できる。また音声チャットについても32人同時の通話を実現する。ビデオで着信しても、オーディオだけでの参加が可能だ。iPhoneの他、iPad、Apple Watch、MacからもグループFaceTimeに参加できる。このあたりの自由度は非常に高い。
Appleによると、32人でビデオチャットに参加しても、1対1のFaceTime通話と同じデータ量で済むそうだ。人数が多いからと言って、膨大なデータ量が必要となるわけではない。その点は安心だが、5人以上参加するビデオチャットで困るのは、画面の切り替えだ。その点もAppleは抜かりない。
基調講演のデモでは、喋っている人の声を検出して、画面の中で自動的に人の映像を大きくする仕組みが披露された。したがって、ただ喋るだけで、参加者の操作なしでみんなの注目を集められる。