Appleは世界開発者会議「WWDC 2018」で、Mac向けの最新OS「macOS Mojave」を披露した。開発者向けのプレビューはリリースされており、一般向けのベータ版も間もなく公開される。また正式版は例年通り「秋」となる見込みだ。
macOS Mojaveの名称は、これまで続いてきたカリフォルニアの山岳地帯から、砂漠へとテーマが移動した。Appleの環境への取り組みを考えると、豊かな森林の名勝でも良かったのに、と思うのだが、確かに今回搭載されたダークモードへの移り変わりを美しく表現するには、砂山の陰影がぴったりなのかもしれない。
外見の変更としてアナウンスされたその「ダークモード」の搭載では、あらゆるアプリの白い背景を黒く変えられるようになる。特に画像の彩度が際立つほか、暗い場所や夜に利用する際は、刺激的な光を抑えられるようになるだろう。
とはいえそのアイディアは、コンピュータにとっても、Macにとっても、さほど新鮮というわけではない。かつてコンピュータにグラフィカルユーザーインターフェイスがなかった頃、つまりキーボードのみで操作してきた時代は、黒い画面に緑または白の文字で表示されていた。また既に多くのMacアプリが、画面の配色を暗くするダークモードを搭載している。
AppleはMacで、Retinaディスプレイの採用やP3への対応、ブルーライトの軽減のためのNight Shiftなど様々な取り組みを行ってきた。今回のダークモードがこの取り組みの中のどういった位置づけになるのかまで説明はなかったが、開発者はにとっては待望の機能だったようで、会場からは拍手が上がった。