その後三木谷氏は、Eコマースのキャッシュバックサービス「Ebates」や、フランスやドイツのEコマース事業における会員プログラム、欧州で展開する動画配信サービスの「Rakuten TV」、そして電子書籍の「Rakuten Kobo」やメッセンジャーサービスの「Rakuten Viber」など、楽天が主に海外で展開している事業について説明。Rakuten Viberは10億ユーザーを獲得するなど、日本だけでなく海外でも既に多くの会員を獲得していることを明らかにしました。

  • 米国を中心に展開するキャッシュバックサービス「Ebates」は、総売上高が970億ドル(約10.3兆円)に達しているとのこと

  • メッセンジャーサービスの「Rakuten Viber」はロシアや東欧、中東などを中心としてシェアを獲得し、10億もの会員を抱えるサービスに成長

そこで三木谷氏は、新たな事業ビジョンとして「楽天コイン」を発表。これは、仮想通貨で注目されるブロックチェーン技術を活用することにより、国内外のサービスで獲得した楽天IDやポイントサービスを統合するものになるそうです。

  • 「楽天コイン」は、ブロックチェーン技術を用いて楽天のIDやポイントを統合・管理する仕組み

すでに、楽天は国内で1兆以上のポイントを発行していますが、楽天コインが実現すれば、今後それが国境を越え、世界各国の楽天のサービスで使えるようになり、ポイントの利用価値と幅が国内外へ大きく広がるとともに、楽天経済圏をグローバルに広げる狙いがあるようです。三木谷氏は楽天コインの実現に強い意欲を示しているものの、現時点ではあくまで構想段階のようで、具体的な提供時期などは明らかにされませんでした。

  • 楽天コインによって、世界各国の楽天のサービスで共通のIDが利用でき、ポイントも使えるようになるなど、世界的な経済圏を構築することに