2月25日、ファーウェイはスペイン・バルセロナでの「Mobile World Congress 2018」において端末事業のプレスカンファレンスを開催し、Windows PCとAndroidタブレットの新製品を発表した。

  • MWC 2018のプレスカンファレンスに登壇した、コンシューマー事業CEOのリチャード・ユー氏

2016年に「MateBook」シリーズでPC市場に参入したファーウェイだが、その一方でAndroidタブレットの仕事利用も強化している。その狙いはどこにあるのだろうか。

ノートPCの新モデルには他社にないギミックを搭載

MWC 2018でファーウェイが発表したWindowsノートPCが「MateBook X Pro」だ。日本でも発売した「MateBook X」をベースに画面を13.9インチに大型化し、タッチ操作にも対応した。専用GPUで高性能化し、4基のスピーカーを搭載するなどエンタメ利用も強化したモデルになる。

  • MWCで発表した最新ノートPC「MateBook X Pro」

これまでにないギミックとして注目を浴びたのが、Webカメラの位置だ。通常は画面上部などに搭載するものだが、無駄なスペースができやすい問題があった。そこでファーウェイが導入したのが、キーボードにカメラを搭載し、使うときだけポップアップさせる仕組みだ。

  • キーボードからWebカメラがポップアップする

最近ではセキュリティやプライバシーの懸念に対応すべく、Webカメラにスライド式のカバーを装着するPCメーカーもあるほどだ。ファーウェイのポップアップ方式においても、カメラを物理的に収納できるため安心感は高い。

たしかにこうしたアイデアは、従来のPCメーカーも無数に思い付いていたはずだ。だが、キーボード操作に支障が出る恐れもある。広い意味での互換性を考えれば、実際に採用に踏み切るのはなかなか困難なアイデアだ。

そういう意味では、2016年にPC市場に参入したばかりのファーウェイだからこそ、過去のしがらみにとらわれず、実現できたアイデアといえるかもしれない。

日本での発売は未定だが、秋葉原のヨドバシカメラには国内初のファーウェイ・ショップがオープンしている。ここにMateBook X Proが並ぶ日も、それほど遠くはなさそうだ。