FutureMark
https://www.futuremark.com/benchmarks/pcmark10

まずは総合テストとしてPCMark 10からスタートしよう。実はこの原稿を書いている最中に、新バージョンが出たのだが、さすがに今回テストの取り直しをする時間はなかったので、v1.0.1457のまま実施した。

グラフ1~5が内蔵GPUでの結果だ。一見するとRyzen 5 2400GとCore i3-8150Kがほぼ拮抗した結果になっている。PCMark 10/PCMark 10 Expressは大体同等レベルだが、PCMark 10 Extendにすると逆転する。

  • グラフ1:PCMark 10 Overall(Int GPU)

具体的に見ると、Essential(グラフ2)では、Web BrowsingとVideo ConferencingでRyzen 5 2400Gは健闘するものの、CPUパワーでCore iシリーズに押し切られたという感じに見える。といってもRyzen 3 2200Gもそう悪いスコアではない。

  • グラフ2:PCMark 10 Essential(Int GPU)

Productivity(グラフ3)ではCPU性能が明確に出ており、Ryzen 3/5はやや分が悪い。ところがDigital Contents Creation(グラフ4)になると、Video EditingではともかくPhoto EditingやRendering And VisualizationでRyzen 3/5がCore iを圧倒するという結果になっている。

  • グラフ3:PCMark 10 Productivity(Int GPU)

  • グラフ4:PCMark 10 Digital Contents Creation(Int GPU)

これによって、トータルでRyzen 3 2200GとCore i3-8350K、およびRyzen 5 2400GとCore i5-8600Kがそれぞれ拮抗するという、ちょっと面白い結果になっている。

Gaming(グラフ5)は3DMarkのFireStrikeそのものなので、Graphics/CombinedではRyzen 3/5が、PhysicsではCore iがそれぞれ優勢という当たり前の結果であり、Overallではこんなものだろうというところである。

  • グラフ5:PCMark 10 Gaming(Int GPU)

次にGeForce GTX 1080を使うとどうか? というのがグラフ6~10だ。こちらは内蔵GPUのメリットがなくなるため、すべての結果でグラフ3のような傾向が見える。

  • グラフ6:PCMark 10 Overall(Ext GPU)

  • グラフ7:PCMark 10 Essential(Ext GPU)

  • グラフ8:PCMark 10 Productivity(Ext GPU)

  • グラフ9:PCMark 10 Digital Contents Creation((Ext GPU)

  • グラフ10:PCMark 10 Gaming(Ext GPU)

もともとRyzenのコアは、IPCでは同一周波数のSky Lake/Kaby Lakeに劣るというのは既存製品でも出てきた話だ。さらに今回試した製品では動作周波数も低いため、生のCPU性能としてはだいたいこんなところだろう。

製品名 動作周波数
Ryzen 3 2200G 3.5GHz/3.7GHz
Ryzen 5 2400G 3.6GHz/3.9GHz
Core i3 8350K 4GHz
Core i3 8600K 3.6GHz/4.3GHz

ただCPUの価格差を考えると、価格性能比としてはそう悪くないと筆者は考える。