株式会社すかいらーくは、スタディストが提供するマニュアル作成・共有プラットフォーム「Teachme Biz」を『ガスト』全店に導入、『バーミヤン』『ジョナサン』『夢庵』『ステーキガスト』等の全ブランドへも順次導入し、約3000店舗・約10万人に及ぶ従業員に対するトレーニング体制を確立していくことを2月5日発表した。これにより、従業員が働きやすい環境を整備していくとともに、スタッフの定着率向上とサービスクオリティ向上を狙う。

  • 和・洋・中、様々な外食チェーンを展開する株式会社すかいらーく常務執行役員の金谷実氏(写真左)と、手軽にリッチなマニュアル作成が行える「Teachme Biz」を提供する株式会社スタディスト取締役COOの庄司啓太郎氏(写真右)

    和・洋・中、様々な外食チェーンを展開する株式会社すかいらーく常務執行役員の金谷実氏(写真左)と、手軽にリッチなマニュアル作成が行える「Teachme Biz」を提供する株式会社スタディスト取締役COOの庄司啓太郎氏(写真右)

1970年、東京都府中市に第1号店をオープンさせたファミリーレストラン『すかいらーく』。日本国内にファミリーレストランを根付かせ牽引してきたすかいらーくグループは現在、約10万人の従業員を抱える。その大多数を占める店舗パート・アルバイトスタッフの育成及びオペレーション習熟度の向上を図るべく導入したのが、スタディストが提供する「Teachme Biz」だ。

会見の席上、株式会社すかいらーく常務執行役員コーポレートサポート本部マネージングディレクター兼人材本部マネージングディレクターを務める金谷実氏は、同社が掲げる“店舗と従業員への投資”“IT投資による生産性の向上とプロモーション効率の向上”“健全な財務基盤を維持” という経営方針に則り、人材の育成に力を入れていくと述べた。同社はITの利活用に意欲的で、「ガストアプリ」や「ジョナサンアプリ」といったコンシューマ向けアプリや店舗バックヤードにiPad を導入するなどを行ってきた。そうした背景もあり、店舗スタッフへの教育・サポートツールに、従来のような紙ではなくデジタルで安価且つ手軽に作成・管理が行える「Teachme Biz」に白羽の矢が立てられた。

  • 2016年には過去最高の営業利益を記録した同社。年間では約4億人が利用するすかいらーくグループの持続的な成長のためにも、2018年は人材への投資を積極的に行うという

    2016年には過去最高の営業利益を記録した同社。年間では約4億人が利用するすかいらーくグループの持続的な成長のためにも、2018年は人材への投資を積極的に行うという

  • 年間15万人を超える応募者、5万人を超える採用をおこなう同社。採用から3カ月未満での退職率を低減させ定着率を高く保つことによってサービスクオリティの向上を図りたい考えだ。動画等のリッチなコンテンツを盛り込んだマニュアルをはじめとする様々なトレーニングツールの拡充することで、経験が浅いスタッフの「わからない」「覚えられない」解消を狙う
  • 年間15万人を超える応募者、5万人を超える採用をおこなう同社。採用から3カ月未満での退職率を低減させ定着率を高く保つことによってサービスクオリティの向上を図りたい考えだ。動画等のリッチなコンテンツを盛り込んだマニュアルをはじめとする様々なトレーニングツールの拡充することで、経験が浅いスタッフの「わからない」「覚えられない」解消を狙う
  • 年間15万人を超える応募者、5万人を超える採用をおこなう同社。採用から3カ月未満での退職率を低減させ定着率を高く保つことによってサービスクオリティの向上を図りたい考えだ。動画等のリッチなコンテンツを盛り込んだマニュアルをはじめとする様々なトレーニングツールの拡充することで、経験が浅いスタッフの「わからない」「覚えられない」解消を狙う

非常に大切な存在ながら浸透しない"マニュアル作成"の文化をスマートフォンやクラウドを用いたプラットフォームとして構築する「Teachme Biz」。BYODを実現し店舗従業員が自学自習できる環境を整備することにより、店舗で頻繁に飛び交う用語の意味や複雑なオペレーションの理解を促していくという。パート・アルバイトスタッフが短期間で退職してしまう理由のひとつに「業務を覚えきれない」という課題があるのではないかと金谷氏は述べ、勤務中はもちろんスタッフが持つスマートフォンやタブレットで閲覧できるためちょっとしたスキマ時間でオペレーションの理解促進に繋がると「Teachme Biz」に期待を覗かせた。

  • 安価であり、ビジュアルメインで直感的に理解できること、スタッフが好きなタイミングで閲覧することが可能な「Teachme Biz」に対して、今の段階では最良のソリューションだろうと金谷氏

    安価であり、ビジュアルメインで直感的に理解できること、スタッフが好きなタイミングで閲覧することが可能な「Teachme Biz」に対して、今の段階では最良のソリューションだろうと金谷氏

  • 2017年10月の『ガスト』全店導入以降、まずは2018年3月に『ステーキガスト』へ、その後主要ブランドでも導入を進めるという

    2017年10月の『ガスト』全店導入以降、まずは2018年3月に『ステーキガスト』へ、その後主要ブランドでも導入を進めるという

実際に現場でも「Teachme Biz」で作成されたトレーニングマニュアルは好評だと金谷氏。「すべての工程が画像や動画で構成されている」「画像だけではわかりにくい部分が動画になっている」とオペレーションの習熟に効果があると好意的だという。また、個人端末でマニュアルが見られる環境についても「自分の好きなタイミングで閲覧できる」「店舗にいなくても閲覧できる」と高い支持を得ていると述べた。

  • 現場でも「Teachme Biz」で作成されたマニュアルは非常に好評だとのことで、導入店舗への調査では「覚えやすいですか?」の問いに対して88%(557名中490名)が覚えやすいとの回答を。また、個人端末で見られる環境については98%(438名中428名)がイエスとの意見だったという。時間があるとき、店舗以外の場所でも「あれってどうやるんだっけ?」という疑問を解消できるのは働く人にとってありがたいということの裏付けか

    現場でも「Teachme Biz」で作成されたマニュアルは非常に好評だとのことで、導入店舗への調査では「覚えやすいですか?」の問いに対して88%(557名中490名)が覚えやすいとの回答を。また、個人端末で見られる環境については98%(438名中428名)がイエスとの意見だったという。時間があるとき、店舗以外の場所でも「あれってどうやるんだっけ?」という疑問を解消できるのは働く人にとってありがたいということの裏付けか

  • スタディスト取締役COO庄司氏は、すかいらーくから高い評価を得た要因のひとつ「手軽に作成できる」という要素について実際にデモンストレーションを行って見せた

    スタディスト取締役COO庄司氏は、すかいらーくから高い評価を得た要因のひとつ「手軽に作成できる」という要素について実際にデモンストレーションを行って見せた

お客さまに継続的に来店してもらうためには、接客・コミュニケーション等のサービスクオリティは非常に大きな要素となる。店舗スタッフのオペレーション習熟度が高まれば、業務に自信が生まれ、余裕を持ってお客さまと接することが可能になるだろう。良いサービスができた、という小さな成功体験の積み重ねは、業務へのモチベーションにも繋がり離職率の低減にも寄与することだろう。