説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『アプリ切替直後にスプラッシュが表示されるアプリがあります?』という質問に答えます。

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Appスイッチャーでアプリを切り替えるとき、起動時のスプラッシュ(ロゴなどの画像)が表示されるアプリと表示されないアプリがあるがなぜなのか、というご質問ですね? 確かに、切替直後にロゴが表示されるかどうかはアプリによって異なります……その理由をかいつまんで説明してみましょう。

iPhone(iOS)では、画面に表示されているアプリは原則1つです。操作対象をほかのアプリに切り替えると、それまで前面(フォアグラウンド)に表示されていたアプリは「バックグラウンド」へ移され、待機状態となります。このときアプリの処理は継続中で、もう一度前面に表示されるとフォアグラウンドへと戻り、アクティブな状態となります。

しかし、バックグラウンドへ移動してから一定時間放置されると、アプリは一時停止状態(サスペンド)になります。アプリは引き続きバックグラウンドに存在し、メモリ上にデータは保持されますが、処理は行われません。そして、ユーザに対し事前に知らせることなくメモリ上からアプリデータが消去されることもあります。

Appスイッチャーで選択したときスプラッシュが表示されるアプリは、サスペンド状態に入ったあとにデータがメモリから消去されたアプリと考えられます。つまり、アプリは完全に終了されていますから、Appスイッチャーにはそのアプリが以前実行中だったという情報が残されているに過ぎず、切り替えてもメモリにアプリデータがない状態から起動したときと同じ状態になります。ホーム画面から手動でアプリを起動したときと同じ状態なので、スプラッシュが表示されるというわけです。

スプラッシュが表示されないアプリは、iOSに付属の『電話』や『メール』などそもそもスプラッシュを持たないアプリか、音楽再生アプリのようにバックグラウンドでも動作し続けられるアプリと考えられます。スプラッシュを持たないアプリも存在しますが、切替直後に一瞬の間が生じるので見わけられます。

  • アプリ切替直後にスプラッシュが表示されるかどうかは、アプリがバックグラウンドへ移動してからの時間やアプリの種類によって違いがあります