筆者がレビューをしていて非常に興味深かったのが、心拍測定機能の強化だ。

心拍数のアプリは刷新され、1日中の心拍数の計測結果がグラフで表示されるようになった。しかも安静時と歩行時、ワークアウト時、そこからのリカバリーと、4つのグラフが用意され、それぞれの傾向を見ることができるようになったのだ。

心拍数のアプリではこれまで、そのときの心拍数を見ることができ、iPhoneのヘルスケアアプリで、その日の推移を見ることができた。Apple Watch Series 3と組み合わせる心拍数アプリでは、1日の動き、状態ごとの心拍数の変化を確認できる。

心拍計アプリが進化し、安静時、歩行時の平均心拍数を計測するほか、ワークアウトとその終了後の回復の際の心拍数も計測してくれる

また、安静時に心拍数が120を超えると、Apple Watchは通知を送る仕組みを備えている。過度なストレス状態や身体の異常を知らせる意味で、メンタル面、あるいはフィジカル面のセルフケアの指標となり得る。

いままでApple Watchを装着し、きちんと運動をこなす習慣が身につきつつあった。自分がどれだけ運動しているのか、していないのかが分かり、目標となっているリングを閉じる目標を日々こなし続けてきた。

心拍数アプリは、Apple Watchが、自分の健康状態を知るための道具として活用し始めるきっかけとなる存在になるであろう。もちろん心拍数の傾向から知ることができることは限られているし、本格的な医療機関での検査とは異なるのだが。ただ、運動の時と同じように、自分の体の状態に意識を向ける契機となり、改善に向けて取り組み始める人が増えれば、Apple Watch Series 3の大きな効果として評価することができよう。