Apple WatchはiPhoneとのペアリングによってデータ通信や音声通話機能を実現するデバイスだった。iPhoneユーザーにとってのウェアラブルデバイスであり、Appleにとっては、iPhoneのアクセサリとして、iPhoneユーザーをより多く囲い込むためのツールにもなっていた。
Apple WatchはwatchOSを搭載し、アプリを実行することができる汎用の、最も身近なコンピュータと位置づけることができるが、Appleはこれまで、その多くのリソースをスポーツトラッキング機能に注ぎ込んできた。しかし今回のApple Watchは違う。セルラーに対応し、必ずしもiPhoneとのペアリングを必要とせず、音声通話からデータ通信までをこなすことができるようになったのだ。
筆者は習慣になった平日のウォーキングに加えて、週末は1時間ほどの軽いジョギングと長めのウォーキングの組み合わせを楽しむようにしている。大きな変化として、こうした長い時間でも、iPhoneを持ち歩かない時間をつくることが可能になったのだ。
iPhoneを持たずにApple Watchだけで出かけても、音声通話もメッセージも受信することができるため、家族と連絡がつかなくなることはない。
セルラー機能を搭載するにあたり、Apple Watchのみでの通話もよりしやすくなった。相手の声はより聞きやすく、相手にも声が届きやすい。Apple Watch Series 3での通話は、相手には、iPhoneで普通に電話しているのとなんら変わらない、という印象があった。