ゲーム好きや自身の名前を冠したドラマがヒットするなど、独特のポジションを築いている俳優の山田 孝之さんが、会社を共同設立した。ミーアンドスターズと呼ばれるその企業は、"プレミアムコンテンツ"をライブ動画で販売する。山田 孝之さんが思い描く"会社"とは何か?

ミーアンドスターズ 取締役 CIO 山田 孝之さん

B2BのトランスコスモスがB2C領域へ

ミーアンドスターズは、BPO(Business Process Outsourcing : 一部業務の外部委託)などを手がけるトランスコスモスの子会社として、山田 孝之さんのような"スター"や、Instagramerなどのインフルエンサーがアプリ上でユーザーとコミュニケーションを取りながら、さまざまな商品をアプリ「me&stars」で販売する。商品は"プレミアムコンテンツ"をキーワードに、単なる製品だけでなく、"体験"の販売も行う。

販売形態については定まっていないものの、テレビショッピングのような"モノ売り"や、ライブ動画の特性を活かしたオークション販売などを行う。販売する商品の内容については「具体的に言うと、競合に先にやられてしまうので非開示」(同社 代表取締役社長 兼 CEO 佐藤 俊介氏)。

販売単価については、"プレミアム"を軸に据えることから、物販では数千円から、オークション販売では「Appleのティム・クック氏とのランチ会が68万ドル(およそ7690万円)で売れたように、目指すからにはそのラインを目標にしたい」(佐藤氏)としていた。

トランスコスモスはこれまで、デジタル上の広告・購買・サポートをワンパッケージにしたDECサービスを展開しており、そのノウハウを活かした初のB2Cサービスだという。中国でタオバオが提供するライブ配信ECが大きな盛り上がりを見せており、有力インフルエンサーの新作ブランド発表では2時間で3億円の売上があったという。

日本でも、C2Cのメルカリがライブ配信ECに進出しており、こうしたトレンドに合わせてDECソリューションを内部に抱えるトランスコスモスの強みを活かす戦略のようだ。

山田さんが大切にしたい価値は「1対1」

佐藤氏が1年前から温めていた構想に、6月から参画した山田さん。

「小寺さん(ミーアンドスターズ 取締役)から話を聞いて、佐藤さんとビデオカンファレンスで3時間くらいミーティングした。そこで竹村さん(構成作家、山田さん主演のドラマ脚本など)を誘った方が話が広がる、面白いことができるんじゃないかと話して、今日に至った」(山田さん)