VAIOは、2017年6月15日付けで同社社長に就任した吉田秀俊氏の就任会見で、同社の事業方針について説明した。

VAIO代表取締役社長の吉田秀俊氏

VAIOという会社自体がブランド

吉田新社長は、「VAIOという会社そのものがブランドである。4~5年後に向けて企業価値を高めていくには、VAIOのブランド価値を高めることが必要である。VAIOから、日本のエレクトロニクスを元気にしたい。『もっと輝け、日本のブランド』という気持ちがある。これは自分たちを奮い立たせるメッセージでもある。『もっと輝け、VAIO』としたい」などと述べた。

「VAIOのブランドを世界でも通用させる」と語る吉田新社長

吉田社長は、1956年11月生まれ、東京都出身。1980年3月上智大学外国語学部卒後、同年4月日本ビクター(現JVCケンウッド)に入社。2006年6月に取締役、2008年6月に常務取締役、同年10月に代表取締役社長に就任。2009年6月にはJVC・ケンウッドホールディングス取締役を経て、2011年1月オプトレックス取締役副社長執行役員兼営業本部長に就任。2012年にはエルナーの顧問となり、2012年3月には、エルナーの代表取締役社長執行役員に就任。2017年3月に同社を退社し、同年6月にVAIO代表取締役社長に就任した。

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現場で汗を流す経営を進めたい

はじめに吉田社長は自らの経歴について説明。「30年間に亘り、エレクトロニクス業界に在籍し、主に海外営業を担当してきた。アナログ時代からデジタル時代への変革を経験するなかで、苦戦もしてきた。2011年以降は2社の車載向け電子部品メーカーに務め、品質の重要性について学んだ。多くの会社の経営に携わるなかで、私は、ハンズオン経営という自分のスタイルを築いてきた。細かいところにこだわる部分もある。また、モノづくりの原点である現場現物に課題があることを体験している。VAIOの経営においても、高所から見るだけではなく、一緒に汗を流す経営を進めたい」とした。

さらに、「DOS時代からITに興味を持っており、自作PCは12台目になる。VAIOの社長就任の話をもらったときには、心から喜んだ」などと述べ、長年に亘り、コアなPCユーザーである自らの横顔も紹介した。

吉田社長のおおまかな経歴