北欧の空気清浄機ブランド「ブルーエア」の日本総代理店であるセールス・オンデマンドは7月11日、都内で「睡眠と空気」に関する勉強会を開催した。勉強会では、快眠セラピストの三橋美穂さんをゲストに迎え、睡眠の重要性や睡眠に適した環境づくりについてレクチャーした。
博報堂生活総合研究所の「生活定点調査」によれば、2017年に「力を入れたいこと」の第1位は「睡眠・休息」(82.6%)だったという。「趣味・遊び」が78.1%で3位だったことから、「趣味にかける時間よりも、睡眠時間を長くしたいと考えている人が多いことが分かる」と、三橋さんは説明する。
実際、厚生労働省の「国民生活・栄養調査」の結果によると、成人の約4割の人が睡眠時間6時間未満となっている。
「夏は蒸し暑くて寝苦しいだけでなく、日照時間が長くなることから、ほかの季節に比べて睡眠時間が短くなりがちです。また、高温多湿のため睡眠の質も下がります」と三橋さんは話す。人は体温が下がることで寝つくことができるが、夏は気温が高いため体温が下がりにくく寝つきが悪くなり、睡眠の質が悪化するのだという。
睡眠が十分でないと、集中力が低下し仕事のミスや事故を起こしやすくなる。病気のリスクが高まることも分かっており、鬱など睡眠不足との関係が指摘されているものも少なくないとのこと。
「睡眠不足だと太りやすくなるので、ダイエットがうまくいかないのは睡眠不足のせいかもしれません。肌もくすみ、睡眠不足だと老化が早くすすむのではないでしょうか」(三橋さん)。
2016年11月、アメリカのシンクタンク「ランド研究所」が発表した調査によれば、日本人の睡眠不足を原因とした国家レベルの経済的損失は約15兆円で、その額はGDPの2.92%にあたるという。三橋さんは「睡眠不足になることで集中力が低下します。それにより、仕事の作業効率が下がり、産業事故が起きやすくなるということで、15兆円の経済的損失が試算されています」という。