10.5インチディスプレイは、前モデルから解像度をそのまま据え置きとしたRetinaディスプレイであり、2224×1668ピクセルと、サイズが拡大した分、画素数は増えた。600ニットという明るいディスプレイは屋外での作業でも見にくいことはなく、先代から受け継いでいる高色域(P3)、高コントラストという魅力は受け継がれている。これ以上明るく美しいディスプレイを見つけるのは難しいだろう。
今回の刷新ではさらに、ProMotionと呼ばれる機能が追加された。
今までのRetinaディスプレイは、リフレッシュレート60Hz、つまり1秒間に60回画面を書き換えることができる性能を備えていた。10.5インチiPad Proでは、ディスプレイのリフレッシュレートを2倍の120Hzに引き上げた。この効果は絶大だ。
ウェブページの閲覧は、iPadでも良く行われる作業の1つ。そのスクロールをするだけで、ProMotionの価値が伝わってくるのだ。素早い動きに応じて120Hzにレートを引き上げることで、スクロール中でも文字がちらついたり、にじんで見えることなく、くっきりとリニアな動きを実現しているのだ。
ProMotionでのスクロールを見ると、その瞬間から、他のディスプレイの動きに不満を抱くようになる。人の感覚に影響を及ぼし、ディスプレイに対する基準を一瞬で引き上げてしまうほど、10.5インチiPad Proの新しいディスプレイは魅力的なのだ。