専任スタッフの目で入念に画質チェック

EZ1000シリーズのパネルは、完成後のテレビ本体としても約6.7mmという驚くほどの薄さだ。様々なインテリアに溶け込むエレガントなデザインを実現するため、パネル部分の“反り”については専用の検査機を使ってレーザー光線を当てながら特に厳密にチェックを行う。

また、有機ELテレビの最大の長所である「深い黒色の再現性」を引き出すため、有機ELテレビと基板をフレームに組み付けた後には、画面に映像を30分ほど表示したまま「エージング」と呼ばれる“慣らし”の工程を挟み、パネルの状態をつぶさにチェックする。このエージング工程こそが液晶テレビの生産にはない、有機ELテレビならではのプロセスとなる。

EZ1000シリーズの美しいデザインを損なわないよう、極薄のパネルの反りは入念にチェックする

30分前後のエージングを行ってから画質を細部までチェックする

パネルの出画検査のための暗室もラインに組み込む。この暗室の中で、検査機とスタッフの目によるチェックが行われる

さらに、ホワイトバランスや輝度・色度のバランスなど、テレビにとって最も大事な画質に関わる出来映えについては、ラインの途中に専用の暗室を設けて、専任スタッフが目視による出画検査を行う。時間をかけて入念に行われる画質検査の工程にも、パナソニックのジャパンプレミアムへの強いこだわりが感じられた。

その後、包装工程へ入る前にはラインの途中で付いたキズがないか特殊なカメラも使って細かいチェックが行われる。すべてのチェックを終えて、合格印とトレーサビリティを確保するためのバーコードを付けた外箱の中へ、作業をアシストする吸着機も使いながら慎重にテレビ本体を封入する。

背面にキズがないか目視とカメラでチェックしていく

大型のテレビを安全に箱入れするために吸着機を使う