RGB印刷方式での有機ELパネルの開発は、もともとパナソニックが取り組んできたものだ。ソニーも一時期、印刷方式に取り組んだ時期もあったが、開発の難しさから、最終的には蒸着方式を採用していた。

JOLEDの東入來信博社長兼CEOは、「JOLEDでは、2015年の会社設立時に、一部には蒸着方式を採用するといった意見もあり、何度も議論を重ねた結果、印刷方式を貫くことを決定した」と振り返る。

JOLEDの東入來信博社長兼CEO

「中型パネルの市場は、サムスンとも、LG電子ともぶつからない市場であり、この分野から事業参入を図る。中型パネル市場では、医療用モニターやゲーミング用途、大画面タブレット、デジタルサイネージのほか、クルマや航空機、電車などの車載用途があり、適用範囲は幅広い」とする。

小型のサムスン、大型のLG電子が攻め切れていない中型の領域をJOLEDが攻めていくことになる。

中型パネルの市場から参入する

だが、現時点での生産能力は月2300枚に留まり、供給能力には課題がある。

「20~32型の液晶パネルは、年間1億台の需要がある。その1%を獲得したとしても100万台。それだけの台数を生産することができない。液晶の市場を取っていくということではなく、まずは、液晶がカバーできないような超ハイエンドの領域で、画質や薄さ、軽さなどの付加価値をベースに提案していくことになる」とする。

しかし、決してその水準で事業を留める考えはない。

大型パネルでは、すでに55型パネルを開発。しかし、このサイズでは、生産設備に対する大型投資が必要になることから、アライアンス戦略によって、生産体制を整える考えだ。

すでに55型の有機ELパネルも開発している