シャープは製品の原材料購入に関わる変更契約を結んだことにより、第3四半期と比較して買付契約評価引当金が101億円減少。売上原価が同額減少する見込みであると発表した。

それに伴い同社の2016年3月期通期連結業績の予想は、営業損益、経常損益、純損益ともに前回発表(2月3日)よりも101億円上方修正された。営業利益が474億円、経常利益が99億円、当期純損益は依然赤字のままだが、271億円の赤字と赤字幅が縮小する。予想通りになれば、経常損益は3年ぶりに黒字化となる。

シャープは契約に関わる守秘義務によって、契約内容、相手については開示していない。しかし、第2四半期決算の会見の際に戴社長は、部品調達について「不平等なものが多い」と発言。具体例として、太陽光発電に関わるシリコンの調達などを挙げ、社長として再交渉していくことに意欲を見せていた。

第3四半期決算単独での9四半期ぶりの黒字化、通期の経常利益の黒字化と、18年度の黒字化に向けて順調に回復しているように見えるシャープ。今後の展開に注目したい。