USB Type-C搭載のPCが続々と登場

この理想を端的に実装したノートPCが、アップルが2015年に発表した12型のMacBookだ。搭載するインターフェイスはUSB Type-Cが1基と、あとはイヤホンジャックのみ。ここに充電とUSB、HDMIに対応したマルチポートアダプターをつなげる、ケーブル1本の運用を提案したことは記憶に新しい。

12型MacBookではインターフェイスをUSB Type-Cに統一してしまった

といっても、さすがに1ポートでは不便なこともある。そこで本体サイズに余裕があるPCでは、USB Type-Cを複数搭載するようになっている。10月に発売された新型MacBook Proでは、USB Type-Cの上位規格「Thunderbolt 3」を4ポート搭載。Windows PCでも、HPやDELL、東芝といったメーカーがUSB Type-Cを中心に据えたモデルを投入している。

スマホの世界でもUSB Type-Cの採用は進んでいる。2016年にはソニーモバイルの「Xperia XZ」など、大手キャリアのハイエンドモデルがUSB Type-Cを採用。2017年はミドルレンジやシニア向けなど、より幅広い端末で採用が進むとみられる。

12月に登場したファーウェイのハイエンドスマホ「HUAWEI Mate 9」。SIMフリー機ではUSB Type-Cが主流になりつつある

問題は、すべてがUSB Type-Cに統一されるまでにはまだ時間がかかるという点だ。USB充電はスマホだけでなく、Bluetooth機器やモバイルバッテリーなどに広く普及しているが、そのほどんどはMicroUSBだ。次に買い換えるときはUSB Type-C対応品を選ぶとしても、当面は変換アダプターを装着して使うことになるだろう。

急速充電の「USB PD」も普及はまだこれからだ。スマホに広く採用される「Quick Charge」は、現時点ではUSB PDと互換性がない。さらに独自の超急速充電を開発するメーカーも出てきた。他社との差異化競争の上ではやむを得ないものの、同じUSB Type-Cなのに急速充電の規格が分裂しているというのは面倒だ。

このようにUSB Type-Cの普及は、ケーブル本数を減らし、バラバラだった端子の形状を統一するという意味では基本的に歓迎できる。だが移行期には変換アダプターやケーブルの持ち歩きや購入のコストなどで、ユーザーに負担がかかる。また、急速充電を巡る規格が分裂していることで、周辺機器メーカーは複数の規格への対応を迫られる可能性もある。こうした状況が2017年にはブレークされることを期待したいが、果たしてどうなるだろうか。