Appleの主力製品はiPhoneで、これは例年9月に発売される。iPhoneに次ぐビジネスはサービス部門、そしてiPad、Mac、Apple Watchなどのアクセサリと続く。

サービス部門は、製品の製造とは無縁の領域だ。もちろん新しいデバイスが前提となるサービスもあるが、最近では過去のデバイスもサポートされるため、OSなどの更新で対応可能である。それ以外の製品は、部品を中国に集め、組み立てて製造し、世界中に届ける必要がある。そうした製品が、9月以降の発売に集中していることの弊害が出てきているように感じることがある。

9月発売の根拠は、11月末から12月にかけて、米国で最も消費が活発となるホリデーシーズンまでに製品を認知させ、十分な流通量を確保していくためだ。9月の発表会では、iPhone 7・iPhone 7 Plusに加えて、AirPods、3種類のApple Watch Series 2が登場した。さらに10月末の発表会では新型MacBook Pro 3機種を登場させている。3月開催のイベントではMacBookのマイナーチェンジ、iPad Pro 9.7インチ、iPhone SEの3つの製品をリリースしていたが、6月のWWDC16で製品の発表はなかった。

2016年のアップルの新製品数は、上半期の3つに対して、下半期は9だった。1年の後半に新製品が集中していることが分かる。