Androidで利益を得るのはグーグル?

スマートフォンの発展は、デバイスそのものの進化に加えて、アプリもまた、重要な要素だ。アップルやグーグルはスマートフォンのOSプラットホームで利用できるAPIを拡大させ、これに呼応する形でアプリ開発者は新しいアイデアを具現化する。生活の中でのテクノロジー利用範囲を拡げ、またコミュニケーションをビジネスの場に変え、ビジネスそのもののモバイル化を促してきた。

そうしたアプリビジネスの現場を押さえているのがアップルでありグーグル。スマートフォンユーザーの拡大と活発なデジタル消費の拡大は、結果的にはアップルとグーグルの2社の収益として計上されることになる。

アップルはデバイスからOSプラットホーム、アプリストアビジネスまで全てを1社でまかなっており、昨今の決算ではApp Storeの収益を含むサービス部門が前年同期比で20%近い成長を続けるようになった。

App Annieによると、Google Payでのアプリダウンロード数はApp Storeの2倍だが、収益はApp Storeが90%上回るという結果を発表している。ここでも、アップルの優位性が光る結果となっているが、今後、収益でもGoogle Playが上回ってくることが期待できる。

ただし、アプリからの収益はスマートフォンメーカーには入らないわけで、そもそものAndroidスマートフォンビジネスの持続性への疑問は絶えない。日本メーカーの相次ぐ撤退に惜しまれる一方で、ビジネスの面では利にかなった判断だった、と現段階で評価することもできる。