もう一つ面白いと思ったのが、侵入禁止のエリアを設ける機能だ。ルンバシリーズにも「バーチャルウォール」と呼ばれる機能があるが、仕組みは大きく異なり、ルンバのように物理的な装置は同梱せず、本体の設定で制御する。具体的には、本体を床に置き、電源ボタンを長押しすると、背面の左右延長線上が境界線として認識される。

壁を作りたい場所に本体の背を向けて「CLEAN」ボタンを長押しすると、「バーチャルウォール」が設定され、サイドのLEDインジゲーターが点灯。本体背面を水平に延長したラインを壁として認識し、手前で折り返すようになる

【動画(音が出ます)】バーチャルウォールを設定して動作。設定した位置に壁があるかのように、折り返して掃除をしている様子がわかる

ブラーバ ジェット 240において、この機能はなかなか有効だ。というのも、稼動時間が短いため、12畳を超える広い空間では全体を掃除しきれないからだ。途中で息絶えてしまうと、ユーザーはどこを掃除し終えたか判断できない。そのため、あらかじめこの機能で部屋を分割して動かすことで、確実に全体を掃除できるようになる。設定自体はボタンを長押しするだけなので、装置を置き直したりする必要もなく非常に簡単だ。

スマホアプリで操作できる

ブラーバ ジェット 240のさらなる特徴は、スマートフォンとの連携だ。スマートフォンとはBluetooth経由で接続し、アプリを用いて遠隔操作や詳細な設定などが行える。現時点では、清掃のスタートや停止の他、「スポットモード」を設定可能。スポットモードは、本体を置いた場所の前方1m、左右50cmのエリアを集中的に掃除するモードだ。

「iRobot HOMEアプリ」のホーム画面。ルンバとも接続が可能で、アイロボットのロボット掃除機を一元管理できる仕組み

アプリでは、ウェットモップモードとダンススウィープモードの噴射する水の量のカスタマイズも可能だ

アプリは、ブラーバジェットのリモコン代わりにも。本体のスタート・停止はこの画面で行える

本体では設定できない「スポットモード」で動作させることも可能だ。特定のエリアを集中して掃除する

今後ルンバ900シリーズと同じように、マップ表示で清掃履歴が確認できるようになれば、うっかりバーチャルウォールを設定し忘れて稼動させてしまった場合にも、掃除が完了しているエリアがわかって便利だろう。さらに、アプリ上で掃除範囲や侵入禁止エリアなどを細かく設定できるようになれば素晴らしい。いずれにせよ、本体がスマホを通じてネットに接続できる仕組みをハードウェア的に備えているので、アップデートによる性能の向上が期待できる。