コンパクトさを生かした走行

ブラーバ ジェット 240は、ナビゲーションに「iAdapt 2.0」と呼ばれるシステムを採用している。これはルンバの900シリーズとブラーバ380jにも搭載している人工知能システムだ。ただし、ルンバ900シリーズの場合はカメラ認識による「ビジュアルローカリゼーション」、ブラーバ380jの場合は「North Starキューブ」という別のシステムも組み合わせていたため、それらに比べるとナビゲーション機能は少々弱いと感じた。ただし、ルンバ同様に壁際などは小刻みに首を振って丹念に掃除したり、いすなど家具の足元をグルリと一周したり、従来のブラーバにはなかった小回りの利いた動きがあって、コンパクトさを走行性にも活かしていると感じた。

【動画(音が出ます)】小刻みに首を振りながら壁際をていねいに掃除していくブラーバ ジェット 240。従来のブラーバ380jになかった動きだ

【動画(音が出ます)】いすの脚元をグルリと周回する様子。この動きも従来機種にはなかったもので、コンパクトな形状が活かされている

ブラーバ ジェット 240の最大稼動面積は、ウェットモップモードで12畳、他の2つのモードで15畳まで。ブラーバ380jの稼動面積(ウェットモードで20畳まで、ドライモードで56畳まで)と比べると小さくなっている。技術担当者によると、この違いはナビゲーションシステムによるものとのこと。実際に自宅で何度か稼動させてみると、バッテリー駆動時間が短いことも影響しているように感じた。しかし、従来よりも本体自体の動きがより複雑で、水を噴射したり、パッドを振動させるためのモーター部を備えていることなどを考えれば納得がいく。

バッテリーにも工夫が

ブラーバ ジェット 240は、ニッケル水素電池のブラーバ380jとは異なり、リチウムイオン電池を採用している。リチウムイオン電池のほうが繰り返し充電に強く、継ぎ足し充電ができるため、うれしいポイントだ。また、バッテリーを取り外して充電器にセットする方式になっていることも、従来より充電の頻度が増えるブラーバ ジェット 240に合っていると思う。フル充電には約2時間かかるが、2016年10月にはバッテリーと充電器のセットが発売される予定なので、予備バッテリーと交換して連続で稼動することも可能となる。

後方にはバッテリーを備えており、フタを開けたりしなくても直接着脱できる

コンセントに直挿しできるタイプの充電器にバッテリーだけセットして充電する。充電中も本体を別の場所に保管しておけるので、邪魔にならないのもメリットだ